愚渓右慧(読み)ぐけいうけい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「愚渓右慧」の意味・わかりやすい解説

愚渓右慧
ぐけいうけい

南北朝時代画僧。諱は右慧 (右恵〈うえ〉) ,道号は愚渓,庵号は幻庵。余技水墨画をよくした京都万寿寺の鉄舟徳済弟子で一時期鎌倉に在住。遺品は『釈迦三尊図』『出山釈迦図』,『白衣観音図』 (大和文華館) などの仏画から,『漁樵山水図』,『雨中山水図』 (東京国立博物館) ,『葡萄図』など純然たる水墨画にまで及ぶ。なかでも山水図は書斎詩画軸以前の早い例として注目される。仏画においても同時代と考えられる良全に比し山水画的要素が強い。

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百科事典マイペディア 「愚渓右慧」の意味・わかりやすい解説

愚渓右慧【ぐけいゆうえ】

室町初期の画僧。伝歴不明。明人ともいい,義堂周信親交があり,一時鎌倉寿福寺に住んだとされる。牧谿(もっけい)を学んで山水,人物,祖師像などを描き,初期水墨画家の一人として注目される。代表作《雨中山水図》。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「愚渓右慧」の解説

愚渓右慧 ぐけい-ゆうえ

?-? 南北朝時代の画僧。
臨済(りんざい)宗。義堂周信と親交をもち,京都万寿寺の鉄舟徳済の弟子で,一時鎌倉寿福寺の住持であったとされる。牧谿(もっけい)をはじめとする中国元代の禅宗様式画をまなび,日本の初期水墨画に注目される作品をのこした。号は幻庵。作品に「雨中山水図」「白衣観音図」など。

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