出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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良全
りょうぜん
南北朝時代の画家。良詮とも書く。出身地は九州と推定され,博多出身の禅僧乾峰士曇 (けんぽうしどん。 1285~1356) と関係が深い。制作の中心は仏画だが今日その水墨画的要素が評価される。日本の初期水墨画をになったのは禅僧の余技と,中国から輸入の新しい絵画様式に刺激を受けた専門画家の両翼であるが,良全は後者の代表と考えられる。そのなかでも良全の純然たる水墨画作品『白鷺図』 (浅野家) は,専門画家側の著しい進境を示すものとして重要。この方向は次代の明兆に受継がれた。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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良全 りょうぜん
?-? 鎌倉-南北朝時代の画家。
絵仏師系。乾峰士曇(けんぽう-しどん)にしたがい,京都東福寺を中心に水墨仏画をえがく。「仏涅槃(ねはん)図」の款記に嘉暦(かりゃく)3年(1328)とあり活躍期が判明。作品に士曇の賛がある「白衣観音図」「騎獅(きし)文殊図」など。同一人物とみなされてきた可翁仁賀とは別人。名は良詮ともかく。
出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例
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