成恒村(読み)なりつねむら

日本歴史地名大系 「成恒村」の解説

成恒村
なりつねむら

[現在地名]三光村成恒

犬丸いぬまる川中流域の分流沿いにあり、西は諫山いさやま村、北は原口はるぐち村。上毛こうげ郡成恒庄(現福岡県新吉富村)の地頭代官職を相良氏から与えられていた大蔵一族の成恒氏が、当地本拠を構えてから成恒の地名が生じた。その本拠地田島崎たしまざきに関しては、正長元年(一四二八)八月一三日の諫山道秀下作職売券(成恒文書)に「豊前之国下毛郡諫山郷末弘名之内田島崎荒野之事、右荒野者、成恒助七方下作職望被申候間、領掌申候、四至限東田ヲノホリ 限南左屋ノ上本屋敷土根 限西田縁下 限北得永方知行土根 此内弐町伍段下作事、毎年加地子参百文を弁て、同壱年ニ弐度致宮之番候之間、成恒弘種方ニ限永代去預渡所実也」とある。


成恒村
なりつねむら

[現在地名]新吉富村成恒

大瀬だいのせ村の南、安雲あくも村の北西に位置する。中世の成恒名の遺称地。江戸時代の領主変遷は安雲村に同じ。元和八年人畜改帳では給人分で、家数九・人数二一(うち百姓二・名子二)、牛二・馬二。天保五年(一八三四)の郷村高帳(小笠原文庫文書)では高六〇二石余、うち新田高一石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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