成長期に食べさせたい食品(読み)せいちょうきにたべさせたいしょくひん

食の医学館 の解説

せいちょうきにたべさせたいしょくひん【成長期に食べさせたい食品】

《1身長を伸ばす食品》
 最近の子どもは、昔にくらべて筋力が落ちているといわれています。
筋肉をつくる材料となるのがたんぱく質。必須アミノ酸をバランスよく含む肉・魚類、ダイズ製品、たまご、牛乳から過不足なくとるのがおすすめ。筋肉のスタミナをつけるにはミネラルやビタミンも有効です。
〈成長期の子どもは、大人以上に多くのたんぱく質が必要〉
 身長を伸ばすのに欠かせないのは、なんといってもたんぱく質です。
 たんぱく質は、私たちの体の構成成分としてもっともたいせつな栄養素で、筋肉をはじめ、皮膚、骨、臓器、毛髪、血液などをつくる材料となるほか、ホルモンや酵素、免疫機能をつかさどる物質の原料にもなります。
 したがって、成長期にある子どもほど、多くのたんぱく質を必要とします。とくに体が急激に発達する12歳~14歳児では、1日あたりのたんぱく質の推奨は、男児60g、女児55gとされており、成人の推奨量(男60g、女50g)と同程度です。
 食品から摂取したたんぱく質は、体内でアミノ酸に分解され、吸収されます。アミノ酸の種類は20種類以上あり、うち8種類は人の体内では合成できず、食品からとらなければならないため、必須アミノ酸と呼ばれています。
 必須アミノ酸8種類は次のとおりです。成長や、人体組織の修復などにかかわり、集中力を高めるリジン。神経伝達物質のセロトニンを生成し、不安や緊張を緩和するトリプトファン。活力を生み出す神経伝達物質として働くフェニールアラニン。血中のコレステロールを排除するほか、抑うつ症状を改善するメチオニン。筋肉のエネルギー源となり、筋肉を増強する作用があるロイシン、イソロイシン、バリン。成長を促進し、肝臓に脂肪がたまるのを防ぐスレオニン。人体の成長でも、神経機能を補助的にサポートするヒスチジン。成長ホルモンの合成に関与するアルギニン
 子どもの場合、ヒスチジンやアルギニンなどのアミノ酸は体内で合成できませんから、食物からとらなくてはなりません。このアミノ酸は成長ホルモンの合成に必要です。
 ヒスチジンとアルギニンは大人になって体力がついてくるにつれ、合成できるようになります。
〈脂肪を燃焼させ筋肉を増強するアルギニン〉
 アルギニンは、牛肉や鶏肉、牛乳、クルミ、エダマメなどに多く含まれており、成長ホルモンの合成に関与し、脂肪の代謝(たいしゃ)をうながしたり、筋肉を強化する働きがあります。ほかにロイシン、イソロイシン、バリンも筋肉強化の作用があります。
 もっとも、必須アミノ酸はどれか1つでも不足すると、ほかのアミノ酸の利用効率も低下してしまうので、肉類、魚類、たまご、牛乳など各種のアミノ酸をバランスよく含んだ食品からとるようにしましょう。
 また、これらの動物性たんぱく質だけでなく、ダイズ製品、穀物などの植物性たんぱく質からもとりたいものです。
〈鉄などのミネラルやビタミンも忘れずにとる〉
 身長を伸ばしたいからといって、たんぱく質だけとっても効果はあがりません。体を成長させたり動かすためには、潤滑油にあたるビタミン、ミネラルも必要です。
 なかでも筋肉のエネルギーを生みだすために重要な役割を負っているのが鉄です。鉄は、血液中においては赤血球のヘモグロビンの構成成分として酸素の運搬にかかわっていますが、筋肉に酸素を送り込むミオグロビンというたんぱく質の構成成分でもあります。
 鉄を多く含むレバーやワカサギ、野菜ではホウレンソウ、コマツナなどで補給しましょう。
 また、亜鉛(あえん)は骨の成長に直接かかわるミネラルです。カキ、レバー、牛や豚のもも肉に多く含まれています。
《2骨や歯を強くする食品》
 骨や歯にたいせつなカルシウムですが、とり方にもポイントがあります。効果的なとり方や、逆にカルシウムの吸収をじゃまする成分についても知っておきましょう。
〈丈夫な骨や歯をつくるにはまず牛乳、そして小魚〉
 偏食などの乱れた食生活が原因で、骨折する子どもが近年ふえています。3~5歳児の小さな子どもに、ころんだときにうまくかばい手ができず、手の甲側をついてしまって骨折したり、顔をけがしてしまう例がよくみられます。ですから、食生活にはぜひ気をつかいたいものです。
 骨や歯を丈夫にするには、まずカルシウムです。成人では1日650~800mgが必要ですが、成長期の子ども(12~14歳)は男児で1000mg、女児で800mgが必要です。子どもの場合、とりすぎを気にする必要もありません。
 ただ、カルシウムのやっかいなところは、たとえ十分に与えているつもりでも、そのすべてが体に吸収されているわけではなく、食品によって吸収率がかわってくることです。
 もっとも吸収率がよい食品はなにかといえば、牛乳です。牛乳のカルシウム吸収率は約40%とずば抜けて高いのですが、これは、牛乳には乳糖という糖質や、たんぱく質の一種であるカゼインなど、吸収率を高める成分を多く含んでいるからです。
 次に優秀な食品が、吸収率33%の小魚。
 ワカサギやイワシの丸干しなどは骨ごと食べられるうえ、魚の内臓には、腸内でのカルシウム吸収をうながすビタミンDも多く含まれています。
 ビタミンDは、カレイやキクラゲ、アンコウの肝などにも豊富です。
〈インスタント食品はカルシウム吸収を阻害する〉
 ほかにマグネシウム、ビタミンCも骨を強化するのに役立ちます。
 私たちの骨は、皮膚や髪の毛と同様、新陳代謝(しんちんたいしゃ)をくり返し、1年に2~3割の骨がつくりかえられていきます。この骨の代謝を維持するのがマグネシウムです。またビタミンCは、骨に弾力を与えて折れにくくするコラーゲンをつくる働きがあります。
 マグネシウムは、アーモンドピーナッツ、干しヒジキに、ビタミンCはキウイやイチゴなどのくだものに多く含まれています。
 逆に注意したい栄養素がリンです。リンは骨を構成する成分の1つですが、とりすぎるとカルシウムの吸収をさまたげます。インスタント食品や加工食品には添加物としてリン酸塩が使われていることが多く、スナック菓子や清涼飲料にも含まれていることが多いので、とりすぎないようチェックしたいものです。
〈健康な歯を保つにはビタミンEも必要〉
 日々、つくりかえられる骨とちがい、歯は永久歯となってからは一生、そのままです。ですからどこの家庭でも、子どもの歯の健康には神経をとがらせているのではないでしょうか。
 歯の大敵といえば、むし歯と歯周病(ししゅうびょう)。そしてむし歯の原因の大半は、むし歯菌(おもにミュータンス菌)によるものです。
 むし歯菌は、糖質を分解して酸をつくりだします。この酸が、歯の表面のエナメル質を溶かしてしまうのです。
 したがって、むし歯を予防するには、低酸性の糖分を選ぶことです。マルチトールソルビトールフラクトオリゴ糖、さらに最近注目のキシリトールなどの甘味料は、低酸性のうえ、カロリーも低いのでおすすめできます。
 キシリトールとは、シラカバなどの樹脂から抽出された物質を原料とする天然素材の甘味料です。
 むし歯の原因の1つとして、むし歯菌であるミュータンス菌が糖を分解・発酵してつくる酸があげられます。
 キシリトールの場合、ミュータンス菌による発酵がほとんど起こらず、酸がでません。そのうえ、長期にわたって使用すると、この菌自体の繁殖力も弱まることが報告されています。
 また、キシリトールは、唾液の分泌をうながして酸を中和したり、唾液中のカルシウムがエナメル質と結びつく再石灰化を促進する効果も確認されています。
 キシリトールを配合したガムなどの製品を選ぶときは、次の2点がポイントです。
(1)その原料に50%以上キシリトールが配合されていること。
(2)キシリトール以外の甘味料も入っているときは、ソルビトール、マルチトール、マンニトールのような低酸性のものを使用していること。
 ヨーロッパ各国の歯科医師会では、食事のあとやおやつのあとにキシリトールガムをかむ習慣をつけ、また長期にわたって使用し続けることを推奨しています。
(日本フィンランド むし歯予防研究会発表資料より)
 一方、歯周病対策としては、歯ぐきの血行をよくするビタミンEが有効です。
 ビタミンEは、ウナギやたらこ、アーモンドやピーナッツなどのナッツ類に多く含まれています。
 前述のようにこれらのナッツ類にはマグネシウムも豊富で、しかもかみごたえがあります。かたいものをかむことで、歯ぐきを刺激し、血行をよくする相乗効果もあるというわけです。
<かみごたえランキング>
 以下、さまざまな食品を列挙しますが、数字が大きくなるほどかみごたえが増します。歯を強くするには、かみごたえがあるものを食べさせるようにしましょう。
1/とうふ、イモ類、マッシュポテト、茶碗蒸し、ゆでカボチャ、ゆでカブ、ゆでダイコン、アスパラガス缶、メロン、スイカ、プリン、ゼリー、水ようかん
2/スイートポテト、ウズラマメ、コンビーフ、ブリ照焼き、ブリ刺身、ウナギのかば焼き、クリームチーズ、ゆでたまごの黄身、トマト、ゆでニンジン、ゆでハクサイ、蒸しナス、揚げナス、ゆでタマネギ、ゆでエダマメ、くだもの缶、バナナ、カステラ
3/食パン、水煮ダイズ、納豆、ロースハム、ソーセージ、肉だんご、マグロ刺身、ギンダラ焼き、さつま揚げ、ゆでたまご白身、たまご焼き、ゆでグリーンピース、クラッカー、ポテトチップ、ういろう
4/うどん、即席麺、こんにゃく、プレスハム、つみれ、プロセスチーズ、ゆでフキ、ゆでゴボウ、ナシ、リンゴ、プルーン、甘納豆、ソフトせんべい、ようかん、スナック菓子
5/白玉だんご、ナガイモ、チャーシュー、カツオ刺身、マグロ焼き、塩ザケ焼き、ちくわ、かまぼこ、ワカメ、サヤインゲン、ホウレンソウ、モヤシ、キュウリピクルス、ゆでアスパラガス、タケノコ、シイタケ、カブ生、カブ漬けもの、サヤエンドウ、スイートコーン缶、ピーナッツ
6/串だんご、スパゲッティ、フライドポテト、モンゴウイカ、カツオ角煮、ゆでエビ、ゆでホタテ、キュウリ生、ハクサイ生、ゆでマッシュルーム、レタス、ピーマンソテー、ナス生、ダイコン生、キュウリ漬けもの
7/モチ、ピザ、凍りどうふ、蒸し鶏、チキンソテー、レバーソテー、ミンチソテー、イカ刺身、身欠きニシン、酢ダコ、ハクサイ漬けもの、ラッキョウ甘酢漬け、ウド生、アーモンド、干しブドウ、かりんとう
8/かんぱん、油揚げ、なまり節、イワシつくだ煮、酢レンコン、キャベツ生
9/豚ひれソテー、豚ももゆで、牛ももソテー、セロリ生、ニンジン生
10/さきイカ、みりん干し、たくあん
(「だいじょうぶ」97年6月号より)
《3頭の働きをよくする食品》
 昔から日本の子どもは、欧米の子どもより知能指数が高いといわれてきました。その理由としてよく指摘されるのは、日本人はDHAを含んだ魚を多く食べているということ。しかし、最近は肉類に押されて、魚類の摂取は減少ぎみです。ここでもう一度、「健脳食」全般について見直したいものです。
〈10歳までの食生活が脳の働きを左右する〉
 私たちの脳細胞は約140億個あるといわれています。この数は、乳児も成人もほとんどかわりません。
 けれどもそれだけの脳細胞が備わっていても、細胞のひとつひとつが成長し、情報をやりとりするための樹状突起(じゅじょうとっき)や、シナプスと呼ばれる触手(しょくしゅ)が張りめぐらされていなければ役に立ちません。乳児と成人の脳の差はそこにあるわけです。
 この触手がもっともさかんに絡み合うのは3歳までです。10代後半までには、脳のネットワークの95%が完成します。したがって、この時期の生活環境や食生活が、脳の働きを大きく左右するというわけです。
 脳細胞の活動のエネルギーとなっているのは、血液によって運ばれる酸素とブドウ糖です。頭を使いすぎてボーッとしてきたときは、天然果汁やはちみつなどの糖質を含む食品を補給すると、脳に一時的にエネルギーを補給することができます。
〈脳の働きを高めるグルタミン酸、ビタミンB1、DHA〉
 脳細胞そのものの栄養となるのがアミノ酸(たんぱく質)と、ビタミンB1です。とくにアミノ酸のなかでもグルタミン酸は脳に高濃度で含まれている成分で、知能と関係があるのではないかといわれています。うまみ調味料でおなじみですが、とりすぎると神経が高ぶるなどの弊害もあります。しかし、常識的な使用量であれば、まず問題ありません。グルタミン酸は凍りどうふ、麩(ふ)、ゆば、ゴマなど日本の伝統的な食材に豊富に含まれています。
 豚肉やウナギ、カレイに豊富なビタミンB1は、脳や神経のビタミンともいわれ、脳のエネルギーであるブドウ糖を燃焼させるのに必要な栄養素です。不足するとイライラしたり、怒りっぽくなるなど精神にも影響してきます。
 アサリやシジミ、エビやカニなどにはビタミンB1を破壊するアノイリナーゼという酵素が含まれていますが、これらを生食しないかぎり心配ありません。
 頭をよくする栄養素として、いまやすっかり有名になったのが、魚の脂(あぶら)に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)です。
 DHAは、脳神経細胞の触手に多く含まれており、脳の発育や機能の維持に大きくかかわっています。DHAが不足すると情報伝達がうまくいかなくなり、学習能力にも影響をおよぼします。マグロのトロやイワシ、サバ、サンマなどに多く含まれており、1日に1食は魚料理をとり入れたいものです。
〈記憶力を高めるには、レシチンを含むダイズ製品を〉
 記憶力をアップさせるには、ダイズ製品や卵黄(らんおう)、小魚などに含まれているレシチンが有効です。
 レシチンのなかにはコリンというビタミンB群の仲間が含まれており、この2つは脳内でアセチルコリンという神経伝達物質を生成する材料となります。
 このアセチルコリンは記憶力や認知能力の保持にかかわっています。
 アメリカのコロンビア大学の実験で、ラットに胎児のころから長期間にわたってコリンを与え続けたところ、ラットの記憶力が向上し、しかも記憶が長く保持される傾向があるという報告があります。
 なお、アセチルコリンの生成には、パントテン酸も必要なので、いっしょにとることがたいせつです。レシチンを含む納豆やたまごはパントテン酸も多く含んでいますが、レバー、サケ、イワシなどにもパントテン酸は豊富に含まれています。
〈亜鉛とセレンで有害物質から脳をまもる〉
 さらに、亜鉛(あえん)やセレンも記憶力に関係する栄養素です。
 亜鉛は体の発育に不可欠な成分で、細胞の新生をうながす働きがあります。
 亜鉛が不足すると記憶力が低下し、情緒が不安定になるなど、脳機能の障害をもたらします。
 また亜鉛やセレンには、外から体内にとり込まれる鉛(なまり)、水銀(すいぎん)、カドミウムなどの有害な金属を排出する役割もあります。これらの重金属が体内に蓄積されると、思考力や記憶力の低下、精神遅滞(せいしんちたい)(知的障害)をもたらす原因となります。
 亜鉛はカキや牛肉、豚肉に、セレンはワカサギ、イワシ、カレイなどに多く含まれています。
 環境汚染から体をまもるためにも、これらはぜひ利用したい栄養素ですが、ただ、セレンについては日本人の場合、魚介類や穀物から十分とれており、不足の心配はまずありません。逆にとりすぎると中毒症状を起こすので、サプリメントなどによる過剰摂取には気をつけましょう。
《4とりすぎに注意したい栄養素》
 栄養素のなかには、たとえとりすぎてしまっても、不要な分は体外に排出されるものと、排出されずに体内に蓄積されるものとがあります。後者の場合、とりすぎると体にさまざまな影響をおよぼすことがあります。ここに、過剰摂取(かじょうせっしゅ)に気をつけたい栄養素をあげておきますので、その副作用とあわせて知っておいてください。
<ビタミン類>
・ビタミンA 継続して1日9000IU以上とると、頭痛、貧血、吐(は)き気(け)、発疹(ほっしん)、肝臓肥大などの副作用が現れることがあります。
・ビタミンD 1日4000IU以上継続摂取すると、吐き気、下痢(げり)、脱水症状を起こします。また、血管壁や肺、腎臓などにカルシウムが沈着し、循環器系の障害をまねくことがあります。
・ビタミンE 1日に男性750~900mg、女性650~700 mg以上を継続してとらないこととされています。ただ、通常の食生活で、過剰症が問題になることは少ないようです。
・ビタミンK 耐容上限量は設定されていませんが、過剰摂取により血液抗凝固剤の効果を阻害するという説もあり、血栓症(けっせんしょう)や梗塞症(こうそくしょう)などで、血液が凝固しやすい状態の人は、ビタミンKの摂取について医師と相談しておきましょう。
・ナイアシン 継続して1日250~350mg以上とると、皮膚のかゆみ、ほてり、神経過敏、頭痛、下痢などの副作用がでることがあります。
・ビタミンB6 継続して1日40~60mg以上とると、皮疹(ひしん)やしびれ、また神経系に障害がでることがあります。
・葉酸 継続して1日900~1000μg以上とった場合、睡眠障害や情緒不安定などの副作用が現れたという報告があります。

<ミネラル類>
・カルシウム 継続して1日2500mg以上とると、便秘や腎臓結石の原因になることがあります。
・マグネシウム 通常の食品以外から1日350mg以上とらないとされています。通常の食生活で、過剰症が問題になることは少ないようです。
・鉄 継続して1日40mg以上とると、疼痛(とうつう)、嘔吐(おうと)、下痢などの中毒症状を起こすことがあります。
・リン 1日3000mg以上継続してとると、副甲状腺機能(ふくこうじょうせんきのう)の亢進(こうしん)や骨代謝障害(こつたいしゃしょうがい)を起こす可能性があります。
・亜鉛 30mg以上を継続してとらないほうがよいとされています。缶詰の容器から亜鉛が溶けだして中毒症状を起こす例があります。保存の際は別容器に移しかえるなどの配慮が必要です。
・銅 銅なべで酸性食品を調理したり、銅容器に酸性食品を保存すると、中毒を起こすことがあります。
・ヨウ素(ヨード) 1日3000μg以上継続してとると、甲状腺ホルモンの生成が低下し、甲状腺腫(こうじょうせんしゅ)などの副作用が心配されます。
・セレン 1日330~460μg以上継続してとると、嘔吐、脱毛、爪の変形などの中毒症状がでることがあります。
・マンガン 1日11mgを継続して摂取すると、重い中毒症状や中枢神経障害が起こることがあります。
・クロム 継続して1日250μg以上をとらないこととされています。ただ、通常の食生活で、過剰症が問題になることは少ないようです。
・モリブデン 1日450~550μg以上を継続してとらないこととされています。通常の食生活で、過剰症が問題になることは少ないようです。

出典 小学館食の医学館について 情報

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