房州うちわ

デジタル大辞泉プラス 「房州うちわ」の解説

房州うちわ

千葉県館山市南房総市で生産される団扇。江戸時代から良質の竹の産地として知られた房州在住の岩城惣五郎が、1885年に東京から職人を雇い入れて団扇の製造を始めたのが起源とされる。当初は「江戸うちわ」と呼ばれた。竹の丸みを活かした丸柄と、細かい骨を糸で編んだ繊細な窓が特徴。京都の京うちわ香川丸亀うちわと並ぶ日本三大うちわの一つとして知られる。国指定伝統的工芸品、かつ千葉県指定伝統的工芸品。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

事典 日本の地域ブランド・名産品 「房州うちわ」の解説

房州うちわ[団扇・扇子]
ぼうしゅううちわ

関東地方、千葉県の地域ブランド
南房総市・館山市で製作されている。房州でのうちわづくりは、1877(明治10)年頃に始まったという。丸柄と呼ばれる良質の女竹材料として使用。手作業でつくられる。浮世絵美人画絵柄が主であったが、最近は落ち着いた民芸調の絵柄も多く使われている。千葉県伝統的工芸品。2003(平成15)年3月、経済産業大臣によって国の伝統的工芸品に指定。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

世界大百科事典(旧版)内の房州うちわの言及

【館山[市]】より

…昭和初期には海軍航空隊の基地が置かれ,第2次大戦後も海上自衛隊の基地がある。また明治20年代から〈房州うちわ〉の生産が始まった。南房総国定公園の中心で,風光明美な海岸にはフラワーラインが走り,国民休暇村,国民宿舎がある。…

※「房州うちわ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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