精選版 日本国語大辞典 「手向草」の意味・読み・例文・類語
たむけ‐ぐさ【手向草】
〘名〙 (「たむけくさ」とも)
※蔵玉集(室町)「他夢化草。桜。雲は猶立田の山の手向草夢の昔のあとの夕ぐれ」
③ 植物「まつ(松)」の異名。〔梵燈庵主袖下集(1384か)〕
④ 植物「すみれ(菫)」の異名。
※莫伝抄(室町前)「手向草 すみれぞ野にあるべし 花さかばこれを宮居に手向草一夜のうちに二葉とぞなる」
⑤ 松の古木の幹や枝に生える地衣植物。松の苔。
※道ゆきぶり(1371か)「はま風になびきなれたる枝に手向草うちしげりつつ」
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