デジタル大辞泉
「手振り」の意味・読み・例文・類語
て‐ぶり【手振り】
1 手を振ること。手を動かすこと。また、その手つき。「身ぶり手振りで説明する」
2 取引所で、場立ちが売買のための合図を手で示すこと。また、その場立ち。
3 競り市などで、競り人が値段をつけるために振る手。また、その競り人。
4 供の者。従者。
「しもつかへ、―などが具しいけば」〈かげろふ・上〉
5 手に何も持たないこと。手ぶら。
「淀の里より―で行きて」〈浮・永代蔵・五〉
6 元手がないこと。無一文。
「金銀にうとまれ、―になりたる我なれば」〈浄・淀鯉〉
7 ⇒手風
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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て‐ぶり【手風・手振】
- 〘 名詞 〙
- ① ならわし。風俗。風習。
- [初出の実例]「あまざかる鄙に五年住まひつつ都の提夫利(テブリ)忘らえにけり」(出典:万葉集(8C後)五・八八〇)
- ② 書体。書風。
- [初出の実例]「文ども取よせられ御一覧あそばしけるに、三品に手ふり違ひければ」(出典:浮世草子・本朝桜陰比事(1689)五)
- ③ 俳諧の傾向。俳風。
- [初出の実例]「手ぶりはおのれが手ぶりにして、あが翁の細みをたどり」(出典:俳諧・おらが春(1819))
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の手振りの言及
【取引所】より
… 手じまう信用取引で建玉を転売または買い戻して決済し,売買関係から離れることをいう。 手振り取引所内において,会員証券会社の代理人が売買を執行するために手を振ってサインを送ることをいう。また,その手を振る人を指すこともある。…
【符丁(符牒)】より
…符丁は文字符丁や口唱符丁に限らない。市場内では手の振り方で売買の数量を決めているが,これを手振りといい,符丁の一種である(図参照)。【米良 周】。…
※「手振り」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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