精選版 日本国語大辞典 「折納」の意味・読み・例文・類語 せつ‐のう‥ナフ【折納】 〘 名詞 〙 中国の納税方法の一種。政府に納入すべき銭物(本色)を等価の他物(折色)で納めること。また、特に唐代両税法の施行以後、両税を他の物帛などに換算して納めさせたことをいう。〔明律‐戸律・倉庫・鈔法〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
改訂新版 世界大百科事典 「折納」の意味・わかりやすい解説 折納 (せつのう)zhé nà 中国の税制用語。税法上に本来納付すべきものと指定されている銭物を本色(ほんしき)といい,本色に代えて納めるものを折色(せつしき)という。折は換算,換算交換を意味する。本色を折色に代えて納めるのが折納で,本色から折色への換算は通常納税時の市価によっていた。折納は,財政上,本色外の銭物が必要になったとき,不作のため本色の納付が困難なときに多く行われたが,財政窮乏時には増収をはかって往々,本色が高く折色が低く評価され弊害を生じていた。執筆者:草野 靖 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「折納」の意味・わかりやすい解説 折納せつのうZhe-na; Chê-na 中国の財政制度。政府に納める現物の租税を別の等価物で代納すること。たとえば,唐以後の両税法で,初めは銭額で税額を定めたため,銭納が原則であったが,銅銭の不足から,農村では銭に代えて穀帛などを納めさせた。これを折納といった。明では初め両税は米麦などの現物納を原則としたが,これを本色といい,別の絹,銭鈔,銀などで代納するのを折色,折納といった。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by