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拡大生産者責任 かくだいせいさんしゃせきにん extended producer responsibility

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知恵蔵2015の解説

拡大生産者責任

廃棄物の大量発生を回避し、資源の有効利用を進めるには、生産者の取り組みが欠かせない。製品が廃棄物になった際の処理やリサイクルに生産者が責任を持つことになれば、製品設計や素材選択において有害性を低下させ、リサイクル性を高めていく。OECD(経済協力開発機構)は拡大生産者責任を提唱し、製品の製造者及び輸入業者が製品のライフサイクルの最初から最後までの全体を通じて、環境に及ぼす影響を最小にするよう応分の責任を負うべきであるとした。1991年のドイツの包装廃棄物政令がEPRの最初の実践例とされている。同政令では、消費後の容器包装廃棄物の回収とリサイクルは事業者の責任である。日本でも、容器包装・家電・自動車などの廃棄物処理やリサイクルに関する法律に、EPRが適用されている。ただ回収やリサイクルを誰が実行し、そのための費用を誰がどの時点で支払うかという具体的なシステムは、国やモノによって多様である。

(植田和弘 京都大学大学院教授 / 2007年)

拡大生産者責任

廃棄物処理問題が山積する中、生産者に製造物のリサイクルや廃棄処理に関しても責任を負わせること。経済協力開発機構(OECD)が検討を重ねてきた考え方。日本では、循環型社会形成推進基本法にその理念が盛り込まれた。OECDでは、「EPRの本質は誰がごみ処理を行うかではなく、誰がごみ処理の費用を負担するかにある」としている。2003年度の自治体の資源ごみ処理への負担額は、3056億円。容器包装リサイクル法の改正を検討している環境省は、05年5月に費用の一部を生産者に求める方針を示した。

(篠崎悦子 ホームエコノミスト / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

拡大生産者責任
かくだいせいさんしゃせきにん
extended producer responsibility

製品に対する生産者の責任を、製品の消費後の段階まで拡大させるという環境政策上の考え方。略称EPR。この場合の責任とは、物理的な回収・処理、財政的な負担など幅広くとらえられる。従来は自治体がほとんど担ってきた廃棄物処理の責任を、上流の事業者にまで拡大することによって、廃棄物の抑制や再利用容易な製品への転換を図ろうというねらいがある。1995年(平成7)に制定された容器包装リサイクル法では、自治体が分別収集した容器包装廃棄物の引き取りと再商品化(リサイクル)を事業者に義務づけた。これが日本におけるEPR政策の最初である。家電リサイクル法(1998)では、販売店の下取りメーカーによるリサイクルを義務づけた。その後2000年(平成12)に制定された循環型社会形成推進基本法では、事業者が廃棄物の抑制や製品に対する環境配慮の責任を負うべきとするEPRの一般原則が定められた。パソコン二次電池蓄電池)、自動車などのリサイクルについても資源有効利用促進法(2001)や自動車リサイクル法(2002)において、EPRが取り入れられている。一方、ドイツの容器包装リサイクル制度では、回収から再利用までの物理的・財政的責任を製造販売事業者が負うなど、事業者の責任範囲が大きく、日本の諸制度は不十分であるという意見もある。[山本耕平]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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