指差す(読み)ユビサス

デジタル大辞泉 「指差す」の意味・読み・例文・類語

ゆび‐さ・す【指差す】

[動サ五(四)]
指でさし示す。さし示して知らせる。「建物を―・す」
指でさし示してあざわらう。後ろ指をさす。「―・されるようなまねはしていない」
[類語]指す指し示す示す名指す名指し指示指摘指定指名

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「指差す」の意味・読み・例文・類語

ゆび‐さ・す【指差】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
  2. ( 後世「ゆびざす」とも ) 指先でその方を示す。指でさし示す。指示する。指をさす。〔観智院本名義抄(1241)〕
    1. [初出の実例]「その指さすかたに人をやりてみすれば」(出典:古今著聞集(1254)二〇)
    2. 「大時計の短針が雲際に十一時を指(ユビサ)さんとする時」(出典:良人の自白(1904‐06)〈木下尚江〉前)
  3. 指でさし示して嘲笑する。指弾する。爪弾(つまはじ)きする。非難する。後ろ指をさす。
    1. [初出の実例]「其大逆無道の甚き事、世の悪む所人の指(ユビ)さす所也」(出典:太平記(14C後)一九)
    2. 「あの藤さんは千葉の材木座で第一ばんの福有人、殊に侠客なお方ゆゑ世間も広く、誰一人指(ユビ)さすものもねへ」(出典:人情本・春色梅児誉美(1832‐33)四)
  4. 手出しをする。ちょっかいを出す。
    1. [初出の実例]「まさしき光仁の二の宮を、日本の王とあふぎ、我々守護し申さんにおそらくゆびさす者も候まじ」(出典:浄瑠璃・平安城(1698頃か)一)

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