(読み)ナツ

普及版 字通 「捺」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 11画

[字音] ナツ・タツ
[字訓] おす・おさえる

[字形] 形声
声符は奈(だい)。〔集韻〕に引く〔字林〕に「搦(ぢやくせう)する(おさえてはらう)なり」、また〔広韻〕に「手もて按(おさ)ふるなり」とあり、わが国では印をおすことを押捺という。また織物文様を型染めすることを捺染(なつせん)という。書法で、斜め右下筆勢を加えて(たく)をなすことを、捺という。

[訓義]
1. おす、おさえる、おさえつける。
2. かすめる、からめるようにかすめる。
3. 書法で、右下に筆勢を加えることを波(はたく)という。

[古辞書の訓]
名義抄〕捺 オス・オサフ・サス・トドム・ハリ・オソフ 〔立〕捺 トドム・イタス・オス・サス・カナヤキサス

[熟語]
捺印捺抉捺瑟・捺染・捺鉢捺落
[下接語]
押捺

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android