擬晶(読み)ぎしょう(その他表記)mimetic crystal

改訂新版 世界大百科事典 「擬晶」の意味・わかりやすい解説

擬晶 (ぎしょう)
mimetic crystal

双晶を形成したため本来その結晶の示す外形よりもより高次対称を示す形態をもった結晶。たとえば断面菱形の柱状結晶を示すアラゴナイトCaCO3斜方晶系)が3個集合して双晶となり六角柱状の外形を示し,あたかも六方晶系の結晶形態を示すような場合などである。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「擬晶」の意味・わかりやすい解説

擬晶
ぎしょう
mimetic crystal

結晶が双晶発達により,それ自身の属する晶系の対称より対称度を高め,高次の対称をもつように見える場合,その結晶を擬晶という。たとえば,霞石,菫青石は斜方晶系に属するが,双晶の発達により六方晶系の外見を示す。擬晶は一般に光学性を調べることにより,容易に判別される。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む