六方晶系(読み)ロッポウショウケイ(その他表記)hexagonal system

デジタル大辞泉 「六方晶系」の意味・読み・例文・類語

ろっぽう‐しょうけい〔ロクパウシヤウケイ〕【六方晶系】

結晶系の一。長さの等しい3本の結晶軸が同一平面上で互いに120度の角で交わり、さらにこの三軸と直交する結晶軸をもつもの。形は六角柱基本で、水晶方解石などにみられる。

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精選版 日本国語大辞典 「六方晶系」の意味・読み・例文・類語

ろっぽう‐しょうけいロクハウシャウケイ【六方晶系】

  1. 〘 名詞 〙 結晶系の一つ。一平面上で互いに六〇度で交わる同長な三軸と、これらに垂直な異長の一軸を有するもの。〔英和和英地学字彙(1914)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「六方晶系」の意味・わかりやすい解説

六方晶系
ろっぽうしょうけい
hexagonal system

結晶系の1つ。結晶軸の1つ ( c 軸) が6回の回転軸または回反軸であり,他の結晶軸は c 軸と垂直な平面内にあり,軸角はα=β=90°,γ=120°である。 c 軸に垂直な面内の ab とともに 120°の角をなす等価な方向を結晶軸として加えて a1a2a3 とし,ミラー指数も同様に定義して,(hkil) または{hkil}と表わすことが多い。ウルツ鉱 (硫化亜鉛) ,石墨,電気石,亜鉛などがこれに属する。 c 軸方向に平行か垂直かによって光の屈折率などの物理的性質が異なる単軸結晶である。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「六方晶系」の意味・わかりやすい解説

六方晶系
ろっぽうしょうけい
hexagonal system

結晶系の一つ。空間格子ブラベ格子)は単純格子であり、格子定数にはabcαβ=90゜,γ=120゜の関係がある。主軸であるc軸は6回回転軸あるいは6回回反軸となる。7種の晶族が属し、27種の空間群がある。

[岩本振武 2015年7月21日]

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化学辞典 第2版 「六方晶系」の解説

六方晶系
ロッポウショウケイ
hexagonal system

結晶系の一種.結晶が点群対称要素として1本の6回回転軸,または1本の6回回反軸をもつものをいう.関係点群は7種類ある.ブラベ格子としては単純六方格子(abc,α = β = 90°,γ = 120°)をとる.[別用語参照]三方晶系

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百科事典マイペディア 「六方晶系」の意味・わかりやすい解説

六方晶系【ろっぽうしょうけい】

軸率1:1:1:cの水平面内の3軸(交角120°)と垂直上下軸の座標系(結晶軸)で記載される一群の結晶。物理的に異方性で,光学的一軸性。形態は六角柱が基本。水晶(石英),緑柱石,方解石がその例。→結晶系

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