(読み)ダ

デジタル大辞泉 「攤」の意味・読み・例文・類語

だ【×攤】

平安時代からの、さいころを使った遊戯の一。さいの目の大小で勝敗を決める。
「宮にも、殿上人集まりて―打ち、遊びするに」〈宇津保・あて宮〉

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精選版 日本国語大辞典 「攤」の意味・読み・例文・類語

だ【攤】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「攤」は物をまきちらす意 ) 平安時代以降に行なわれた遊戯。遊び方の詳細は不明だが、筒(どう)に入れた二個の采(さい)を振り出して、出た目の優劣を競う。双六盤(すぐろくばん)を使わない点で、双六とは異なる。
    1. [初出の実例]「今宵は、祐純は、はしるなき目をこそ見給へれ。だに負けせまりて」(出典:宇津保物語(970‐999頃)蔵開下)

攤の補助注記

挙例は七月の産養(うぶやしない)の例。なお、従来攤銭」の略とされているが、信ずべき用例を見ない。

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普及版 字通 「攤」の読み・字形・画数・意味


22画

[字音] タン・ダ
[字訓] ひらく

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(難)(なん)。(たん)の声がある。〔説文新附〕十二上に「開くなり」とあり、書冊を披いたままおくことを攤書という。〔広雅、釈詁三〕に「按(おさ)ふるなり」とあり、静かに披く動作をいう。

[訓義]
1. ひらく、書帙をひらく、ひろげる。
2. ゆるやかにする、おさえる。

[古辞書の訓]
名義抄〕攤 モム・オス・ハラフ 〔立〕攤 スツ・ウツ・モム

[熟語]
攤開攤還攤館攤戯攤控・攤書攤場・攤銭攤派攤配攤飯
[下接語]
花攤・均攤・設攤・分攤・門攤

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