改正刑法草案(読み)かいせいけいほうそうあん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「改正刑法草案」の意味・わかりやすい解説

改正刑法草案
かいせいけいほうそうあん

刑法全面改正するための案で,1974年5月,法制審議会から法務大臣に答申されたもの。 1963年5月,法制審議会に刑法全面改正の諮問が発せられ,同審議会内に小野清一郎を部会長とする刑事法特別部会が設けられた。そこでは,1961年に公表された改正刑法準備草案を参考に,ただちに逐条審議に入り,1972年3月,特別部会案が完成,公表された。これに対しては,多くの学者から,国家主義的で倫理を強調しすぎ,かつ重罰主義であるとの批判があったが,ごく一部の改正を加えたのみで答申された。 1976年6月に法務省は,批判の一部を受け入れた代案を法務省刑事局案として発表した。その後,日本弁護士連合会との意見交換などを経て 1995年,表記の平易化を中心とする改正が行なわれた。 (→刑法 )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「改正刑法草案」の意味・わかりやすい解説

改正刑法草案
かいせいけいほうそうあん

刑法改正事業

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の改正刑法草案の言及

【刑法】より

…その全面改正について,戦前にも改正刑法仮案が発表されたが(1940年。総則は1931年),戦後,法制審議会は,1974年に,改正刑法草案を公表した。この草案に対しては,一般的に刑罰を重くしている,犯罪の成立範囲を拡張している,その保安処分は精神障害者についての医療的処遇の観点ではなく社会の保安の観点があまりに強すぎるなどの批判も有力であった。…

※「改正刑法草案」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android