放射組織(読み)ホウシャソシキ

大辞林 第三版の解説

ほうしゃそしき【放射組織】

植物の維管束内を放射方向に走る細胞群。多くは柔細胞の集まり。木部と師部を貫いて存在し、水や養分の通路、通気や貯蔵器官としての役割を果たす。射出髄。髄線。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

放射組織
ほうしゃそしき

樹木は形成層の細胞分裂によって、内側に木部放射組織、外側に篩部(しぶ)放射組織をつくるが、前者を単に放射組織ともよぶ。木部では他の組織が樹木の長軸方向に配列するのに対して、放射組織は幹の中心から水平、かつ放射状に配列する。一般に柔細胞からなるが、針葉樹などでは放射仮道管をもつものがある。放射組織は、木部内の生きた細胞に篩部から栄養分を運ぶほか、老廃物などを幹の中心側に蓄積して、心材化をおこす働きをもつ。[鈴木三男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の放射組織の言及

【木材】より

…道管の径は樹種によって大差があり,イスノキのように0.02~0.08mm程度と肉眼ではほとんど見えないものから,クリのように0.1~0.5mmと肉眼でもよく見え,木目の外観を形成しているものまで広範囲にわたっている。このような縦につながった細胞の間に,柔らかく膜の薄い細胞が横につながった帯状の組織があり,樹体の中心から放射状に分布するので放射組織と呼ばれている。この放射組織は針葉樹では細く目だたないが,広葉樹ではかなり多くの細胞が集まっていて肉眼的にも目だつ樹種があり,道管の配列や大きさとあいまって樹種特有の外観を示している。…

※「放射組織」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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