散花(読み)チリバナ

デジタル大辞泉 「散花」の意味・読み・例文・類語

ちり‐ばな【散(り)花】

散った花。落花
花は咲くが実を結ばない花。むだ花。あだ花。

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精選版 日本国語大辞典 「散花」の意味・読み・例文・類語

ちり‐ばな【散花】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 散った花。落花。また、その意匠
    1. [初出の実例]「さくらのちりはなをりうかし、にしき、をりもののも、からきぬなどにも」(出典:たまきはる(1219))
  3. 花は咲いても実のならない花。むだばな。あだばな。

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普及版 字通 「散花」の読み・字形・画数・意味

【散花】さんか(くわ)さんげ

花が散る。また、花を仏に供養する。〔魏書、釈老志〕(世祖)四日に於て、佛像を輿し、廣衢(くわうく)を行(めぐ)り、親しく門樓にし、臨みて散、以て禮を致す。

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改訂新版 世界大百科事典 「散花」の意味・わかりやすい解説

散花 (さんげ)

散華とも書く。声明(しようみよう)曲の曲名,また種類名。法要の導入部で散華をするときに唱える声明曲で,前段中段・後段(上段・中段・下段)の3節から成るのが普通だが,前段部分を欠く曲もある。前段は発願句(ほつがんく)で,ほとんどの曲に〈願我在道場,香花供養仏〉という詞章が共通して用いられている。中段は讃嘆句(さんだんく)で,たたえる対象の諸尊によって詞章が異なる。後段は回向句(えこうく)で,〈願以此功徳……,香花供養仏〉という詞章を用いるものがほとんどである。各段とも,初めの一句を散華師が唱え,以下職衆全員で唱和し,〈香花供養仏〉の句で散華をする。
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世界大百科事典(旧版)内の散花の言及

【四箇法要】より

…〈しかのほうよう〉とも読む。《(ばい)》《散花(さんげ)》《梵音(ぼんのん)》《錫杖(しやくじよう)》の四箇の声明曲(しようみようきよく)を具備した法要をさす。またこの4曲自体をさすこともあり,〈四箇法要付きの舎利講式〉というような言い方も行われる。…

【二箇法要】より

…〈にかのほうよう〉とも読む。《(ばい)》《散花(さんげ)》の二箇の声明曲(しようみようきよく)を具備した法要を指す。また,この2曲自体を指すこともあり,〈二箇法要付きの大般若転読〉というような言い方も行われる。…

※「散花」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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