ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「新厚生経済学」の意味・わかりやすい解説
新厚生経済学
しんこうせいけいざいがく
new welfare economics
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…とくに問題となるのは,各個人の効用の総和を経済厚生とする操作の背後にある,個人間の効用を比較できるという判断である。このようなピグーの厚生経済学を批判し,できるだけ受け入れられやすい価値判断だけに基づいて,経済厚生の最大化を考えるのが新厚生経済学である。すなわち,他の人の効用を減ずることなしには,だれの効用をも増加しえない状態を最適とする基準を採用するものであり,この結果所得分配の問題が切り離され,資源配分の問題だけが取り扱われることになった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」