ラーナー(英語表記)Lerner, Abba Ptachya

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラーナー」の意味・わかりやすい解説

ラーナー
Lerner, Abba Ptachya

[生]1903.10.28. ベッサラビア
[没]1982.10.27. フロリダ
ロシア生まれのアメリカの経済学者。ロンドン大学で学び,第2次世界大戦前は L.C.ロビンズ,J.R.ヒックスらとともにロンドン学派に属し,新厚生経済学や独占論などの領域で活躍,J.M.ケインズの『雇用・利子および貨幣の一般理論』出現後はケインジアンとしておもに財政論面で活躍。戦後はアメリカの諸大学を経て 1966~71年カリフォルニア大学教授,その後同大学名誉教授を務めた。 1934年の論文"The Concept of Monopoly and the Measurement of Monopoly Power"で提示した独占度の定式化や,"The Economic of Control" (1944) で展開させたマーシャル=ラーナーの条件で著名。このほか"Essays in Economic Analysis" (1953) ,"Economic of Employment" (1955) などの著書がある。

ラーナー
Rahner, Karl

[生]1904.3.5. フライブルク
[没]1984.3.31. インスブルック
現代ドイツ・カトリック神学を代表する神学者。 1922年イエズス会に入り,48年インスブルック大学教理神学教授。 63年ミュンヘン大学に転じて宗教哲学を講じ,67年からはミュンスター大学で教理神学を教えた。スコラ哲学の伝統に立脚しながら,現代の哲学の深い理解のうえに立って独創的かつ強靭な論理と新しい問題意識により現代に問いかける神学の展開に成功。倦むことを知らない著作家,思想家で,広範な領域にわたる著作,論文の数は 1000をこえる。主要論文を集めた『神学論文集』 Schriften zur Theologie (13巻,1957~78) のほか『信仰基礎論』 Grundkurs des Glaubens (76) がある。

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