日本大百科全書(ニッポニカ) 「日昭」の意味・わかりやすい解説
日昭
にっしょう
(1221―1323)
鎌倉後期の日蓮(にちれん)宗の僧。日蓮六老僧の第一位。弁阿闍梨(べんあじゃり)と称する。下総(しもうさ)(千葉県)能手(ので)の人、日朗(にちろう)の叔父。日蓮より1歳年長で、比叡山(ひえいざん)の学友であったが、1253年(建長5)日蓮門下となる。日蓮が鎌倉になきときはつねに補処(ふしょ)として教団を護持指導した。日蓮滅後、鎌倉浜土(はまど)(のち伊豆玉沢(たまさわ)に移転)に法華寺(ほっけじ)(現在は妙法華寺)を建立、さらに、相州(神奈川県)名瀬(なせ)(のち越後(えちご)村田へ)に妙法寺を創立した。著述に『経釈秘抄要文(きょうしゃくひしょうようもん)』『申状(もうしじょう)』『日成譲状(にちじょうゆずりじょう)』などがある。
[浅井円道 2017年9月19日]