早水村(読み)はやみずむら

日本歴史地名大系 「早水村」の解説

早水村
はやみずむら

[現在地名]都城市早水町・年見町としみちよう立野町たてのちよう菖蒲原町あやめばるちよう

郡元こおりもと村の南東にある。南に年見川が西へ流れ、中ほどに早水池がある。かつては盛んに湧水が噴出していて、その勢いが早かったことにちなんで早水という地名になったという(都城市史)島津忠宗(正中二年没)の子資久は、庄内しようない島津樺山かばやま(現三股町)、早水、寺柱てらばしら(現三股町)など諸所を領知して樺山に住し、樺山を称したといい(樺山氏系図)、樺山氏の基盤所領の一であった。建久図田帳(長谷場文書)には島津庄日向方のうちに早水社一三町七反中がみえる。島津家文書の建久図田帳にはみえない記載であり、長谷場文書の建久図田帳の成立年代から室町期の社領を示すものであろう。永享一一年(一四三九)と推定される六月一五日の樺山教久段銭等注文控(樺山文書)には、「早水」の内やほん郷の内など買得所々知行分の現作は四六町で、賦課される段銭は一三貫八〇〇文、目銭(悪銭による目減りを考慮して徴収する付加銭)四一七文の計一四貫二一七文とある。

早水村
はやみずむら

[現在地名]下田村早水

守門すもん上流にあり、上流は葎谷もぐらだに村、対岸濁沢にごりさわ村がある。天正一二年(一五八四)の牛野尾村田帳(藤崎文書)の「うしのおふん」に「はや水 七十地 卅そう 二郎さへもん」とある。慶長五年(一六〇〇)の牛ノ尾村ほか二か村年貢皆済状(同文書)によれば牛野尾うしのお村・濁沢村と共同で年貢米八四石三斗・走給分二石・山手米一斗六升・船頭米二斗七升などを納めている。正保国絵図に高七〇石余とある。

早水村
そうずむら

[現在地名]竹田市なか

平井ひらい川北岸にある。正保郷帳では阿志野あしの郷に属し、田方三〇石余・畑方二二石余で、茅山有と注記される。元禄郷帳では同高で、ソウヅと読みを付している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android