旬(漢字)

普及版 字通 「旬(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 6画

[字音] ジュン
[字訓] とおか・あまねし・ひとしい

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
勹(ほう)+日。卜文の字形は、尾部を巻いた竜の形。のち日をそえて旬となる。〔説文九上に「(あまね)くするなり。十日を旬と爲す。勹日に從ふ」とするが、字の初形は勹に従うものではない。卜辞に卜旬の辞があり、旬末の日に、次の一旬の吉凶を卜する。また毎夕を卜する卜夕の辞もあり、わが国の毎日招魂のように、一種の魂振り儀礼であったと考えられる。旬と雲(云)との字形は近く、云は雲の中に竜が頭をかくしている形である。一旬の旬がもと竜の形で示されているのは、一旬の吉凶を支配するものが、この竜形の神と考えられたからであろう。〔詩、大雅、江漢〕「王、召虎に命じ 來(ここ)に旬(あまね)くし來に宣(あき)らかならしむ」、また〔詩、大雅、桑柔〕「其の下、侯(こ)れ旬(ひと)し」のように用いる。後期金文の字形に(いん)に従うものがあり、〔説文〕古文の形は(いん)に従うものであろう。

[訓義]
1. 十日、一まわり。旬年は十年。
2. あまねし、みちる、めぐる、ゆきわたる。
3. ひとしい。
4. 徇と通じ、となえる、したがう。

[古辞書の訓]
名義抄〕旬 十日なり、アマネクス 〔字鏡集〕旬 アマネシ・ヒトヘ・ヒトヘニ

[声系]
〔説文〕に旬声として・筍・恂・洵・絢など十一字を収める。絢はの省声に従う字である。

[熟語]
旬液旬宴旬仮・旬外旬休・旬月・旬歳旬朔・旬時・旬日旬浹旬宣・旬内・旬年旬余
[下接語]
一旬・淹旬下旬兼旬・三旬・十旬・初旬浹旬上旬・宣旬・旬・中旬・満旬・逾旬・由旬歴旬

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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