明宗[元](読み)めいそう[げん](英語表記)Ming-zong; Ming-tsung

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「明宗[元]」の意味・わかりやすい解説

明宗[元]
めいそう[げん]
Ming-zong; Ming-tsung

[生]大徳4(1300)
[没]天暦2(1329)
中国,元の第8代皇帝 (在位 1328~29) 。諱はホシラ。諡は翼献景孝皇帝。武宗長子。彼は武宗とその弟仁宗の約束で仁宗即位後皇太子になるはずであったが,謀略によって周王として雲南に封じられた。延祐3 (16) 年延安に戻ったが,政争により北辺に逃れた。天暦1 (28) 年北方領主派の推戴した泰定帝が死んだので,宮廷官僚派エル・テムル (燕鉄木児)らが彼を皇帝に擁立しようとしたとき,北辺にあったため弟の文宗が擁立された。翌年宮廷派勝利後文宗の譲位を受けカラコルムで即位し,大都に向う途中急死。明宗の近臣権勢を恐れてエル・テムルが毒殺したといわれる。

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