ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「明治撰定譜」の意味・わかりやすい解説 明治撰定譜めいじせんていふ 雅楽の楽譜集。 1876年と 88年の2回にわたり太政官雅楽局によって制定された曲目と楽譜。江戸時代以前には三方楽所 (さんぽうがくそ) の制があり,大内 (京都) ,南都 (奈良) ,天王寺 (大坂) 楽所にそれぞれ所属する楽人が宮中の行事にあたっていたが,明治の東京遷都に伴い紅葉山 (江戸) の楽人も含めて大合同した。その結果,各系統の伝承を整理統合する必要が生じ,楽譜についても各流儀の記譜法,旋律法,リズム法などが統一された。宮内庁楽部の現行曲はすべてこの譜によっている。レパートリーは唐楽,高麗 (こま) 楽,上代歌舞,催馬楽 (さいばら) ,朗詠のそれぞれの分野にわたり,それぞれパート譜の形式で記され,舞譜も存在する。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by