春永(読み)ハルナガ

デジタル大辞泉 「春永」の意味・読み・例文・類語

はる‐なが【春永】


㋐日が長く感じられる春の季節
「そこにはいつものどかな―の空気があった」〈寅彦・亮の追憶
㋑特に年始に、末永いことを祝う語。 新年》「―といふやことばのかざり縄/立圃」
《いずれ春の日の長い季節になったらの意から》いつかひまな時。多く「はるながに」の形で副詞的に用いる。
「(返済ハ)いずれ―にと云う事になって」〈百閒・特別阿房列車〉

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精選版 日本国語大辞典 「春永」の意味・読み・例文・類語

はる‐なが【春永】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 昼間の長い春の季節。多く年の初め末長くと祝っていう語。日なが。永日永陽。《 季語・新年‐春 》
    1. [初出の実例]「春永といふやことばのかざり縄〈親重〉」(出典:俳諧・犬子集(1633)一)
  3. ( 多く「に」を伴って副詞的に用いる。春の、日の長い季候になったらの意から ) いつかひまな時。またの機会
    1. [初出の実例]「我人、いそがわしい時分じゃ、いんではるながに、おりゃれと云」(出典:天理本狂言・米市(室町末‐近世初))

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