我人(読み)ワヒト

デジタル大辞泉 「我人」の意味・読み・例文・類語

わ‐ひと【我人/和人】

[代]二人称人代名詞相手に向かって親愛気持ち、または軽んじる気持ちをこめて用いる。「わひとども」の形で複数の相手に向かっていうことが多いが、単数の相手にもいう。そなた。おまえ。
「さて―どもは、砥浪山となみやまのいくさに追ひ落とされ」〈平家一一

われ‐ひと【我人】

自分他人。また、自分も他人も。
「―共にいそがしき十二月二十六日の夜」〈太宰・新釈諸国噺〉

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精選版 日本国語大辞典 「我人」の意味・読み・例文・類語

われ‐ひと【我人】

  1. 〘 名詞 〙 自分と他人。また、自分も他人も皆。
    1. [初出の実例]「われ人、力はしらねども、雲ふきたつる山風の、松と桜に音たてて、鳥もおどろく梢かと、諸人、めをこそさましけれ」(出典:曾我物語(南北朝頃)一)
    2. 「思へは果敢(はか)なの吾れ人が運命や」(出典滝口入道(1894)〈高山樗牛二三)

わ‐ひと【我人・和人】

  1. 〘 代名詞詞 〙 対称。相手を軽んじ卑めて、または親しみの気持で用いる。〔藻塩草(1513頃)〕

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