デジタル大辞泉 「晏子の御」の意味・読み・例文・類語 あんし‐の‐ぎょ【×晏子の御】 他人の権威によりかかって得意になること。[補説]「史記」管晏伝による。晏嬰の御者ぎょしゃが、宰相の馬車の御者であることを得意にしていたのを、その妻が恥じて離縁を求めた。御者は大いに恥じて精励し、晏嬰に認められて、大夫に出世したという故事から。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「晏子の御」の意味・読み・例文・類語 あんし【晏子】 の=御(ぎょ)[=御者(ぎょしゃ)] ( 中国春秋時代に、斉の宰相晏嬰(あんえい)の御者が、自分が宰相の御者であることが得意で、それに満足していたのを妻にたしなめられ、発奮したという「史記‐晏嬰伝」に見える故事から ) 他人の権威によりかかって得意になることをいう。[初出の実例]「晏子(アンシ)の御者(ギョシャ)めく官員も」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉二) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
故事成語を知る辞典 「晏子の御」の解説 晏子の御 他人の権威によりかかって、得意になること。 [使用例] 晴て風だつ日の土煙には、新購かいたての帽子為に白く、晏あん子しの御ぎょ者しゃめく官員も、鼻の上に八字を画えがき[坪内逍遥*当世書生気質|1885~86] [由来] 「史記―晏あん嬰えい伝」に見える逸話から。春秋時代の中国でのこと。斉せいという国に、宰相、晏嬰の御者を務めて得意になっている男がいました。ある日、彼は突然、妻から離婚を言い渡されます。理由を聞くと、晏嬰は宰相にもかかわらず謙虚なのに、その御者にすぎない彼がいばり返っているのが情けない、とのこと。以後、謙虚にふるまうようにした彼は、晏嬰から取り立てられたということです。 出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報