晴嵐(読み)セイラン

デジタル大辞泉 「晴嵐」の意味・読み・例文・類語

せい‐らん【晴嵐】

晴れた日に山にかかるかすみ。
晴れた日に吹く山風
「―梢を鳴らし」〈仮・恨の介・上〉

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精選版 日本国語大辞典 「晴嵐」の意味・読み・例文・類語

せい‐らん【晴嵐】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 晴れわたった日のかすみ。よく晴れわたった日にたちのぼる山の気。〔ロドリゲス日本大文典(1604‐08)〕
    1. [初出の実例]「敵の晴嵐(セイラン)くもるとも、只一息に攻落し父が汚名を雪(きよ)めんと」(出典:浄瑠璃・源頼家源実朝鎌倉三代記(1781)二)
    2. [その他の文献]〔鄭谷‐華山詩〕
  3. 晴れた日に吹きわたる山風。
    1. [初出の実例]「晴嵐梢を鳴らさずして夕日の影も閑也」(出典:延慶本平家(1309‐10)五末)
    2. 「Xeiran(セイラン) コズエヲ ナラス」(出典:日葡辞書(1603‐04))
  4. 特に、近江八景の一つである粟津が原の、晴れわたった光景をいう。→粟津の晴嵐山市(さんし)の晴嵐
    1. [初出の実例]「詢(くどけ)ど一夜も粟津の晴嵐(セイラン)」(出典:浄瑠璃・源平布引滝(1749)二)
  5. 料理菊の一種。花は晩生で八重、橙紅色の中輪のもの。青森県、山形県に多く栽培され、酢漬けとして賞用される。

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普及版 字通 「晴嵐」の読み・字形・画数・意味

【晴嵐】せいらん

晴れた日の山気。唐・谷〔華山〕詩 峭仞(せうじん)、聳ゆること魏魏(ぎぎ)たり 嵐、畿を染む

字通「晴」の項目を見る

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