普及版 字通 「更(漢字)」の読み・字形・画数・意味
更
常用漢字 7画
(旧字)
7画
(異体字)
9画
[字訓] かえる・あらためる・さらに・ふける
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 会意
もとに作り、(丙)(へい)+攴(ぼく)。は武器などの台座の形で、(商)・などはその形に従う。攴は打つこと。金文にを重ね、その下から攴を加える形があり、更改・変更のための呪的な方法と思われる。〔説文〕三下に「改なり」とあり、改はもとに作り、巳(蛇)を殴(う)つ呪詛の行為。これによって事態の変改を求める。變(変)は神に祝する意の言の両旁に呪飾を加え、これを殴って事態の変更を求める意。・改・變はみな相似た方法で事態の変改を求める呪的方法を示す字である。みな禍殃を祓うことをいう。国語で「さらに」は、「あらためて」「あたらしく」の意がある。
[訓義]
1. かえる、あらためる。
2. かわる、あらたまる。
3. さらに、つぐ、あいつぐ、ふたたび。
4. こもごも、いれかわる。
5. へる、ときをへる、ふける。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕更 タガヒニ・サラニ・カサヌ・カサナル・ニハカナリ・カタヘ・アヤマル・カヘル・マタ・アラタム・アタラシ・カフ・カハル・カハルカハル・チナミ・フル・タガヒ・アカツキ・フ・ツグノフ
[声系]
〔説文〕に声として哽・・梗・など七字を収める。哽咽・骨・梗塞の義の字が多く、おそらくの声義を承けるところがあろう。それならばは、その呪的方法によって梗塞し、事態を変更する意をもつものと思われる。
[語系]
・梗・keangは同声。また抗khang、衡heang、強giang、剛kang、勁kiengも声義に通ずるところがある。
[熟語]
更衣▶・更易▶・更嫁▶・更改▶・更革▶・更換▶・更議▶・更休▶・更居▶・更元▶・更鼓▶・更互▶・更行▶・更索▶・更始▶・更次▶・更事▶・更酌▶・更嘗▶・更鐘▶・更深▶・更新▶・更人▶・更生▶・更正▶・更制▶・更践▶・更▶・更選▶・更籤▶・更爽▶・更続▶・更代▶・更替▶・更端▶・更遅▶・更籌▶・更張▶・更直▶・更定▶・更訂▶・更逓▶・更迭▶・更犯▶・更番▶・更服▶・更覆▶・更変▶・更名▶・更夜▶・更闌▶・更履▶・更歴▶・更老▶・更漏▶
[下接語]
改更・革更・寒更・厳更・五更・歳更・三更・初更・曙更・深更・践更・半更・変更・夜更
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報