月球儀(読み)ゲッキュウギ(その他表記)moon globe

デジタル大辞泉 「月球儀」の意味・読み・例文・類語

げっきゅう‐ぎ〔ゲツキウ‐〕【月球儀】

月の表面のようすを球面に表した模型

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精選版 日本国語大辞典 「月球儀」の意味・読み・例文・類語

げっきゅう‐ぎゲッキウ‥【月球儀】

  1. 〘 名詞 〙 地球儀のように球面に月面図を描いた月の模型。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「月球儀」の意味・わかりやすい解説

月球儀
げっきゅうぎ
moon globe
lunar globe

球体面の上に、月面と同様な地形や模様を書き入れたり彫刻したりした月の模型。1959年にソ連月探査機ルナ3号によって月の裏側の写真が撮影されるまでは、人類は月の半面しか見ることができなかったので、月球儀は半面のみしかつくることができなかった。1966~1978年の5個のアメリカの月探査機ルナ・オービタの活動によって、月のほぼ全面の詳細な近接写真が地球上にもたらされ、月全面についての精密な月球儀の作製が可能となった。月球儀は地球儀と異なり、特別な軸によって支えられることはない。普通、球体に月面地形を印刷した紙を貼(は)り付けて製作するが、東京・上野国立科学博物館にあるものは石膏(せっこう)の表面を彫刻してつくったものである。

[関口直甫]

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改訂新版 世界大百科事典 「月球儀」の意味・わかりやすい解説

月球儀 (げっきゅうぎ)
moon globe

月の表面のクレーター山脈,海などの地形を球の表面に記した模型。地球儀に対応する呼名である。月は地球につねに同一の半面のみを向けているので,反対側のいわゆる月の裏側は見ることはできない。しかし,この裏側も1959年10月にソ連のルナ3号探査機によって初めて撮影され,また66年から67年にかけて5回にわたって打ち上げられたアメリカのルナ・オービター探査機によって月の全面にわたる詳細な写真撮影が行われた。この結果,現在では月の全面の地形を記した月球儀が作られていて,市販されているものもいくつかある。地球儀同様,球の表面に地形がかかれているものも,また地形の凹凸を刻んだものもある。
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