日本歴史地名大系 「有川町」の解説 有川町ありかわちよう 長崎県:南松浦郡有川町面積:五六・九八平方キロ五島列島の中央部、中通(なかどおり)島の北東部に位置する。五島灘に突き出した半島部とその北東の頭(かしら)ヶ島(面積一・七三平方キロ)・ロクロ島、北の山案中(やまあんぜ)島、野案中(のあんぜ)島、南の相(あい)ノ島(面積〇・五五平方キロ)・畑(はたけ)島などの島々からなる。北は有川湾に面する新魚目(しんうおのめ)町、西は上五島町・若松(わかまつ)町・奈良尾(ならお)町に接する。東に相崎(あいざき)瀬戸を挟んで西彼杵(にしそのぎ)郡崎戸(さきと)町がある。上五島町境の矢倉(やくら)岳(三八四・四メートル)、中央部に大高(おおたか)山(二二三・四メートル)・飯盛(いいもり)山(三三六・九メートル)、東部に藤(ふじ)岳(三三九・六メートル)などの山嶺が連なる。大(おお)川・木場(こば)川などがわずかながら平坦地を形成して有川湾に注ぐ。海岸部のほとんどは山嶺が迫り、海食による断崖が続き、北部の有川湾のほか、南部に鯛(たい)ノ浦や神(こう)ノ浦などがある。国道三八四号が南北に通るほか、県道の太田(おおた)―有川港線・上五島空港線、西部を有川―奈良尾線が通る。有川郷浜の浜郷(はまごう)遺跡からは弥生時代前期から中期にわたる土器・石器とともに土坑墓・甕棺・箱式石棺のほか、六一体の人骨、南海産の貝輪・垂飾品などが発見されている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by