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有意性検定 ゆういせいけんていtest of significance

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

有意性検定
ゆういせいけんてい
test of significance

統計学における仮説検定の形式をいう。 R. A.フィッシャーにより提案された。仮説がかりに正しいとしたときに期待される値と,現実の標本から計算した値とが大きく乖離 (かいり) していれば,仮説を否定する (棄却という) が,有意性検定は,「大きく乖離」していることの数学的形式を次のように表現することに特色がある。それは,仮説がもし正しければ,そのような値,もしくはそれより差異のはなはだしい値が出る確率が,十分に (たとえば,あらかじめ指定した小さい確率より) 小さいことである。この指定された確率を,有意水準 level of significanceといい,たとえば,0.01,0.05などを設定する。これによれば,仮説が棄却される場合は相当に強い自信をもって積極的に棄却されるが,採択される場合はそれほどの積極性のあるものとはならない。「有意」とは乖離が偶然誤差の範囲をこえ,なんらかの原因に帰しうる (つまり文字どおり「意味のある」) ということである。有意でなければ,たとえ乖離があったとしても,偶然誤差の範囲に入る,つまり「有意でない」 insignificantということとなる。有意性検定の論理は,統計的仮説検定を支える重要な推論形式であるが,統計的判断に確率的要素を導入した点において,統計学の論理の厳密化をもたらし,また確率論との結節点によって,近代数理統計学の発展をもたらした。

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