精選版 日本国語大辞典 「木橋」の意味・読み・例文・類語
き‐ばし【木橋】
- 〘 名詞 〙 木で造った橋。〔工学字彙(1886)〕
〈きばし〉ともいう。橋桁の主体を木造とした橋。原始的な丸木橋以来,木橋の歴史は古い。とくに日本では,明治以前の橋のほとんどは主桁に木材を用いた木桁橋(もくげたきよう)であったし,現在でもいなかの簡易な橋,一時的な仮設橋などに用いられているが,材料の均一性,信頼性,耐久性,強度において鋼やコンクリートに劣るため,近代的な橋には使われなくなった。しかし,今でもスイスなどでは自然環境との調和を理由に新たに木橋が建設される場合があり,また北アメリカなどでは,由緒ある古い木橋を文化財的な意味で保存しようとする動きもある。これら外国の木橋には耐久性の観点から伝統的に屋根付きの橋が多い。木橋の構造形式としては大半が桁橋かトラス橋であるが,錦帯橋やスイスにおけるいくつかの例に見られるようなアーチ橋もある。工法については木造建築と共通する点が多い。
執筆者:伊藤 学
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…橋桁の主体を木造とした橋。原始的な丸木橋以来,木橋の歴史は古い。とくに日本では,明治以前の橋のほとんどは主桁に木材を用いた木桁橋(もくげたきよう)であったし,現在でもいなかの簡易な橋,一時的な仮設橋などに用いられているが,材料の均一性,信頼性,耐久性,強度において鋼やコンクリートに劣るため,近代的な橋には使われなくなった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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