本節(読み)ホンブシ

デジタル大辞泉 「本節」の意味・読み・例文・類語

ほん‐ぶし【本節】

大形のカツオを三枚におろし、片身をさらに背・腹の二つに切り分けて作った上質の鰹節かつおぶし。背肉のほうを雄節おぶし背節せぶし、腹肉のほうを雌節めぶし腹節はらぶしという。→亀節かめぶし
縦糸絹紡糸横糸玉糸を使った節糸織り
正式の歌の節回し
浄瑠璃で、人形浄瑠璃創始期の作曲者滝野検校たきのけんぎょうの節付けとされる曲節。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「本節」の意味・読み・例文・類語

ほん‐ぶし【本節】

  1. 〘 名詞 〙
  2. カツオの背肉で作った上等のかつおぶし。男節(おぶし)
  3. (たていと)に絹紡糸、緯(よこいと)に玉糸を使った節織
  4. うたの本式の節まわし。
  5. 古浄瑠璃で、滝野勾当の節付けと称される曲節。
    1. [初出の実例]「此本ふしに、表裏とて秘伝あり」(出典:評判記・色道大鏡(1678)八)
  6. 浄瑠璃の節章の一つ。フシのように下降する曲節であるが、一段落を示すほどの強い終止感を与えず、しっとりとした情趣を表現する。
    1. [初出の実例]「本フシ思ひ初めたる恋なれば」(出典:浄瑠璃・八百屋お七(1731頃か)江戸桜)

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世界大百科事典(旧版)内の本節の言及

【鰹節】より

…また,3kg以上の大型魚では片身をさらに背と腹に分ける。背肉でつくったものを〈雄節(おぶし)〉,腹肉のほうを〈雌節(めぶし)〉とよび,どちらも亀節に対して〈本節〉という。なお,亀節,本節の区別は品質とは直接関係ない。…

※「本節」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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