杉村広蔵(読み)スギムラ コウゾウ

20世紀日本人名事典 「杉村広蔵」の解説

杉村 広蔵
スギムラ コウゾウ

昭和期の経済哲学



生年
明治28(1895)年10月3日

没年
昭和23(1948)年1月8日

出生地
北海道函館

学歴〔年〕
東京高商専攻部(現・一橋大学)〔大正10年〕卒

学位〔年〕
経済学博士〔昭和14年〕

経歴
大正10年東京商科大(現・一橋大学)助手、14年助教授となり、左右田喜一郎の学問的伝統を継いで経済哲学、社会学、哲学を担当。15年〜昭和2年ドイツのイエナ大学留学。11年学位請求論文をめぐる白票事件を契機に退官したが、14年提出論文により学位を授与された。13年上海商工会議所理事、21年東京商科大講師、22年三菱商事監査役を務めた。著書に「経済哲学の基本問題」「経済倫理構造」「社会主義の哲学」など。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「杉村広蔵」の解説

杉村広蔵 すぎむら-こうぞう

1895-1948 昭和時代の経済哲学者。
明治28年10月3日生まれ。左右田(そうだ)喜一郎にまなび,大正14年母校東京商大(現一橋大)の助教授となり,昭和11年辞職。上海(シヤンハイ)日本商工会議所,貿易統制会などの理事をつとめる。昭和23年1月8日死去。54歳。北海道出身。著作に「経済哲学の基本問題」「経済倫理の構造」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の杉村広蔵の言及

【経済哲学】より

…またソシオ・エコノミックスといわれる研究も,経済行為の象徴論的解釈をめざすものであり,主観主義の経済哲学と深い関係をもちつつある。また,日本における左右田喜一郎(そうだきいちろう),杉村広蔵,本多謙三らによる経済哲学の試みも,この範疇(はんちゆう)と考えられる。 近代経済学が哲学とふれあう第2の局面は,いわゆる社会的厚生の問題をめぐってである。…

※「杉村広蔵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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