李仁任(読み)りじんにん(その他表記)(R)I In-im

改訂新版 世界大百科事典 「李仁任」の意味・わかりやすい解説

李仁任 (りじんにん)
(R)I In-im

朝鮮,高麗末の政治家。生没年不詳。星州の人。恭愍(きようびん)王代にしだいに地歩を固めた彼は,1374年,同王が殺された後,王の庶子とも辛旽(しんとん)の子ともいわれる幼少の辛禑(しんう)を擁立して,政権掌握し,以後対外的に親北元・反明の立場をとって,反対派を圧迫し,私有地の拡大,一門による高位・高官の独占等を進めた。成長した辛禑は彼を疎んじ,88年崔瑩(さいえい)らに彼と与党を排除させた。彼は誅殺を免れて,京山府に配流され,そこで没した。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「李仁任」の意味・わかりやすい解説

李仁任
りじんにん
Yi Inim

[生]?
[没]辛ぐう14(1388)
朝鮮,高麗末期の政治家。恭愍王8 (1359) 年西京存撫使となり,侵入してきた紅巾軍を討ち,一等功臣となり,同 18年に左侍中に昇進。同 23年恭愍王が殺害されると,辛ぐうを擁立して政権を掌握。親元策を堅持し,親明策を主張する臣下たちを追出した。その後,李仁任一派の専横がはなはだしくなり,辛ぐう王 14 (88) 年に崔瑩李成桂らによって京山府 (慶尚北道) に配流された。

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