改訂新版 世界大百科事典 「杜光庭」の意味・わかりやすい解説
杜光庭 (とこうてい)
Dù Guāng tíng
生没年:850-933?
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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中国、唐末・五代の道士。字(あざな)は賓聖(ひんせい)、号は東瀛子(とうえいし)。長安の人、もしくは処州の人。最初、科挙の九経(きゅうけい)の試験を受けたが合格せず、のち天台山に入って道士応夷節(おういせつ)に学んだ。881年(中和1)に僖宗(きそう)(在位873~888)に従って蜀(しょく)の成都に行き、同地にとどまって前蜀の王建(おうけん)(在位907~918)・王衍(おうえん)父子に仕え、官は戸部侍郎(こぶじろう)に至り、広成先生、伝真大師の号を受けた。唐末・五代の道教界を代表する碩学(せきがく)で、散逸していた道蔵の収集、編纂(へんさん)に尽力した。玄宗注を基にして在来の『老子』注を取捨選択しつつ自説を展開した『道徳真経広聖義』のほか、『道門科範大全集』『太上黄籙斎儀(たいじょうこうろくさいぎ)』『広成集』など多数の著がある。
[砂山 稔 2018年5月21日]
『今枝二郎著『杜光庭小考』(『吉岡博士還暦記念道教研究論集』所収・1977・国書刊行会)』
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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