日本歴史地名大系 「東北院」の解説
東北院
とうほくいん
〔建立とその後の推移〕
「東北院供養記」は「法成寺内艮角新立三昧堂、女院御願」と記し、藤原道長の女で一条天皇の中宮、後一条天皇の母であった上東門院彰子の発願で建立された三昧堂が、養東北院
、准御斎会」とあり、供養法会は国家的行事の御斎会に準じて挙行され、藤原実資をして「往古不聞事也」と嘆ぜさせるほど贅をつくしたものであった(小右記)。当日の上東門院の供養願文によると、常行堂(三昧堂)には金色の阿弥陀如来像のほか脇士の観音・勢至・地蔵・竜頭菩薩などの像、書写された妙法蓮華経一〇〇部および一二体の神像が安置されていた(扶桑略記)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報