松村武雄(読み)マツムラ タケオ

20世紀日本人名事典 「松村武雄」の解説

松村 武雄
マツムラ タケオ

大正・昭和期の神話学者,児童文学者 浦和高校教授。



生年
明治16(1883)年8月23日

没年
昭和44(1969)年9月25日

出生地
熊本県熊本市

学歴〔年〕
東京帝大文科大学英文科〔明治43年〕卒

学位〔年〕
文学博士〔大正10年〕

主な受賞名〔年〕
日本学士院賞恩賜賞〔昭和22年〕「神話学原論」,朝日文化賞〔昭和33年〕「日本神話研究

経歴
大正11年〜昭和23年浦和高等学校英語教授兼東京帝大宗教科講師。早くよりヨーロッパを中心の諸神話比較研究、日本神話研究の集大成を行い、高木敏雄次代を代表する神話学者となった。著書に「神話学原論」(全2巻)「儀礼及び神話の研究」「日本神話の研究」(全4巻)「神話学論考」「神話と伝説」「神話の支那」「国史と神話」「古代希蠟に於ける宗教的葛藤」「童話教育新論」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「松村武雄」の意味・わかりやすい解説

松村武雄
まつむらたけお

[生]1883.8.23. 熊本
[没]1969.9.25. 東京
神話学者。東京帝国大学英文科卒業。浦和高等学校教授,東京大学文学部,國學院大學各講師を務めた。ヨーロッパを中心とする諸神話と日本神話との比較研究に精力的な活動を展開し,歴史学民俗学的な視点を加えて神話学の理論的方法を打ち立てた。『神話学原論』 (2巻,1940~41) で帝国学士院恩賜賞,『日本神話の研究』 (4巻,1954~58) で朝日賞受賞。著書はほかに『神話学論考』『日本神話の実相』などがある。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「松村武雄」の解説

松村武雄 まつむら-たけお

1883-1969 大正-昭和時代の神話学者。
明治16年8月23日生まれ。大正11年旧制浦和高教授,東京帝大宗教学科講師をかねる。日本の神話研究に文献学,民俗学などをとりいれた。昭和22年「神話学原論」で学士院恩賜賞。昭和44年9月25日死去。86歳。熊本県出身。東京帝大卒。著作はほかに「日本神話の研究」「童話教育新論」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「松村武雄」の解説

松村 武雄 (まつむら たけお)

生年月日:1883年8月23日
大正時代;昭和時代の神話学者
1969年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の松村武雄の言及

【日本神話】より


[研究史]
 日本神話の研究は,すでに江戸時代に本居宣長や鈴木重胤らによって記紀の〈注釈〉という形で行われていたが,西欧の学説と方法を移入した近代的な〈神話研究〉は高木敏雄の《比較神話学》(1924)によって開始された。これは世界の神話・民族との比較検討により日本神話の普遍性とその系統を探るもので,この方法は松本信広,岡正雄,三品彰英らによって継承され,松村武雄の《日本神話の研究》(1954‐58)において大成された。この分野は吉田敦彦,大林太良らによってさらに推進されている。…

※「松村武雄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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