20世紀日本人名事典 「松濤明」の解説
松濤 明
マツナミ アキラ
昭和期の登山家
- 生年
- 大正11(1922)年3月5日
- 没年
- 昭和24(1949)年1月6日
- 出身地
- 宮城県仙台市
- 学歴〔年〕
- 東京農業大学
- 経歴
- 東京府立一中(現・日比谷高)時代より単独行で丹沢、谷川岳などを登り、昭和16年から東京農大山岳部に所属し登山活動を行う。この間、13年東京登歩渓流会に入会。14年12月滝谷第一尾根に積雪期初登。以後、谷川岳、八ケ岳、穂高、北岳など数々の記録的登山を行った。18年学徒出陣。24年1月6日北アルプスの槍ケ岳北鎌尾根で仲間の有元克己さんとともに行方不明となる。同年の夏、2人とも遺体で収容され、同時に発見された手帳には悲壮な遺書が残されていた。遺稿集に「風雪のビヴァーク」があり、小説や映画の題材となった。平成10年遺族により手帳、ピッケル、地図などの遺品が長野県大町市の大町山岳博物館に寄贈された。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報