校内教育支援センター(読み)こうないきょういくしえんせんたー

日本大百科全書(ニッポニカ) 「校内教育支援センター」の意味・わかりやすい解説

校内教育支援センター
こうないきょういくしえんせんたー

自分のクラスに入りづらいと感じる児童・生徒が、落ち着いた空間で自分のペースにあわせて学習や生活ができるように、学校内に設置された場所。スペシャルサポートルームや校内フリースクールなどともよばれる。従来から行われてきた、不登校の児童・生徒に対する支援策の一つである「別室登校蓄積を踏まえつつ、文部科学省が2023年(令和5)3月に取りまとめた「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策」(COCOLOプラン)で設置促進を推奨した、義務教育段階の学校内に設置される教育支援センター(いわゆる適応指導教室)である。年間の欠席が30日以上という不登校の定義には合致しないが、そういった環境を必要とする児童・生徒も利用している現状がある。

 同プランの推進を求める文部科学省の通知によると、校内教育支援センターは、自分のクラスに入りづらい児童・生徒に対して「学習の遅れやそれに基づく不安も解消され、早期に学習や進学に関する意欲を回復しやすい効果が期待される」教育資源として位置づけられている。その設置促進にあたっては、「支援スタッフ等の活用や学校ボランティア等の協力も得つつ、空き教室や空いているスペースを利用する等」各学校のくふうや努力が求められている。2024年時点で校内教育支援センターを設置している全国の公立小中学校は、小学校6643校、中学校6069校であり、設置率は46.1%と報告されている。

[加瀬 進 2025年4月15日]

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