根深い（読み）ネブカイ

デジタル大辞泉

ね‐ぶか・い【根深い】

［形］［文］ねぶか・し［ク］
１ 根が深く入っている。「―・くて抜きにくい草」
２ 原因や根拠などが深いところにある。「―・い不信感」
３ しつこい。執念深い。
「―・く問うに包みおおせず」〈鏡花・化銀杏〉
[類語]奥深い・深い・深さ・深め・深み・深遠・深奥・深層・奥が深い・玄奥・深部

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

ね‐ぶか・い【根深】

1. 〘 形容詞口語形活用 〙
   [ 文語形 ]ねぶか・し 〘 形容詞ク活用 〙 ( 古くは「ねふかし」か )
2. ① 土に根が深くはいっている。深く根をおろしている。また、奥深くまではいりこんでいる。
   1. [初出の実例]「ませのうちにねふかく植ゑし竹の子のおのが世世にや生ひわかるべき」(出典：源氏物語（1001‐14頃）胡蝶)
3. ② 考え、気持の程度が非常に深い。また、その気持の源が古く、深い。
   1. [初出の実例]「奥山の石本菅の根深(ねふかく)も思ほゆるかも吾が思ひ妻は」(出典：万葉集（８Ｃ後）一一・二七六一)
   2. 「吉村に対する悪感情は〈略〉既に根深(ネブカ)くおきぬの胸に宿って了った筈です」(出典：桐畑（1920）〈里見弴〉妬心)
4. ③ 根気づよい。執念深い。しつこい。
   1. [初出の実例]「こいつねぶかい悪者」(出典：浄瑠璃・夏祭浪花鑑（1745）九)

根深いの派生語

ねぶか‐さ

1. 〘 名詞 〙

出典　精選版 日本国語大辞典