デジタル大辞泉 「竹の子」の意味・読み・例文・類語 たけ‐の‐こ【竹の子/×筍/×笋】 1 竹の地下茎から生え出る若芽。褐色の毛の密生した皮を幾重にもかぶる。モウソウチク・マダケ・ハチクなどのものを食用にする。《季 夏》「月ななめ―たけとなりにけり/漱石」2 「筍医者」の略。3 「筍生活」の略。[補説]狂言の曲名別項。→竹の子 たけのこ【竹の子/笋】[狂言] 狂言。畑に生えたたけのこの所有をめぐって畑主と隣の藪やぶ主とが争い、仲裁人が取りなし、結局、相撲で勝負をつけ畑主が勝ちをおさめる。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「竹の子」の意味・読み・例文・類語 たけ‐の‐こ【筍・竹子・笋】 [ 1 ] 〘 名詞 〙① 竹の根茎の節から生じる若芽。鱗片状の葉鞘(ようしょう)(=いわゆる皮)に包まれており、芽ばえてから一〇日ぐらいまでのものをあく出ししてから食用にする。モウソウチク、ハチク、マダケなどが美味とされる。最盛期は初夏。たかんな。たかな。《 季語・夏 》[初出の実例]「今更になにおひいづらん竹のこのうきふししげきよとはしらずや〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)雑下・九五七)② 縫い直しの古着で、以前の縫込みの部分の生地(きじ)だけ色がさめないで、目だって見えるもの。③ 「たけのこいしゃ(筍医者)」の略。[初出の実例]「所詮監獄医なぞの筍(タケノコ)連の手には合ふもんじゃ無いよ」(出典:良人の自白(1904‐06)〈木下尚江〉前)④ 「たけのこせいかつ(筍生活)」の略。[初出の実例]「『どうして、食ってをるのだ』〈略〉『たけのこぢゃ〈略〉』」(出典:帰郷(1948)〈大仏次郎〉花)[ 2 ] ( 竹の子・笋 ) 狂言。各流。筍の所有をめぐる畑主とやぶの持ち主の争いを仲裁人がいろいろとりなし、結局、相撲をとって畑主の勝ちになる。「狂言記」では「竹子争」。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例