梅の春(読み)ウメノハル

関連語 長尾

精選版 日本国語大辞典 「梅の春」の意味・読み・例文・類語

うめのはる【梅の春】

  1. 清元。祝儀物四方真門(よものまかど)(=長州侯毛利元義)作詞、川口お直作曲。文政一〇年(一八二七)作といわれる。真門狂歌判者になった披露のためのもので、隅田川付近の春の情景をうたう。

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改訂新版 世界大百科事典 「梅の春」の意味・わかりやすい解説

梅の春 (うめのはる)

清元節。四方真門(よものまかど)作詞,川口お直作曲。1827年(文政10)の作品といわれる。真門は長州の毛利元義のことで,大田蜀山人の門人四方真顔について狂歌を学び,真門の名を得て判者になった際の披露にこの曲を作詞した。作曲者は江戸橋場の料亭の女主人。2世清元延寿太夫によって初演された。本来座敷で語られたものだが,御祝儀物の舞踊としても踊られる。隅田川近辺の風物をうたっていて,上品でつやがあり,短いなかにも,はなやかな曲調である。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「梅の春」の意味・わかりやすい解説

梅の春
うめのはる

清元節の曲名。狂歌師四方真門こと長州藩主毛利元義の作詞。作曲は未詳であるが,文政 10 (1827) 年川口お直とする説が有力。元来は素浄瑠璃。早くから諸流の素踊りの振付がある。

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