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梅の由兵衛 ウメノヨシベエ

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デジタル大辞泉の解説

うめ‐の‐よしべえ〔‐よしベヱ〕【梅の由兵衛】

浄瑠璃「茜染(あかねぞめ)野中の隠井(こもりいど)」、歌舞伎狂言隅田春妓女容性(すだのはるげいしゃかたぎ)」などの登場人物。元禄2年(1689)に処刑されたという大坂の梅渋吉兵衛という殺人犯をモデルに、義侠(ぎきょう)の男として脚色した。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

梅の由兵衛 うめの-よしべえ

歌舞伎,浄瑠璃(じょうるり)に登場する侠客(きょうかく)。
「新著聞(ちょもん)集」によると,モデルは大坂聚楽(じゅらく)町にすむ悪徒で,人を殺して金をうばい,元禄(げんろく)2年(1689)処刑された梅渋吉兵衛という。歌舞伎隅田春妓女容性(すだのはるげいしゃかたぎ)」などでは,忠義の者に脚色されている。

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朝日日本歴史人物事典の解説

梅の由兵衛

歌舞伎に登場する侠客。並木五瓶作「隅田春妓女容性」(1796)などで有名。『江戸真砂六十帖広本』にみえる吉原の男伊達梅の与四兵衛を一方のモデルとしつつ,他方,元禄ころ大坂聚落町に住む,丁銀板と子銀をすり替える詐術で大坂中の両替商を荒らした板替吉兵衛こと梅渋吉兵衛という悪党が,丁稚を殺し大金を奪い死骸を井戸に捨てた事件が歌舞伎,浄瑠璃化され,数々の先行作を経るうち善玉化し,一方江戸では曾我狂言と結びつくなどの経緯ののち,上記五瓶の作で融合,女房の弟と知らず旧主のために金を奪う男伊達梅の由兵衛像が確立した。初代以来沢村宗十郎の家の芸とされ,扮装の錠前つきの錣頭巾は宗十郎頭巾として知られた。

(上村以和於)

出典|朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版
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大辞林 第三版の解説

うめのよしべえ【梅の由兵衛】

浄瑠璃「茜染野中の隠井こもりいど」、並木五瓶ごへい作の歌舞伎「隅田春妓女容性すだのはるげいしやかたぎ」の通称。また、その主人公。実説では人を殺して金を奪い処刑された梅渋吉兵衛を、義俠ぎきようの人として描く。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

梅の由兵衛
うめのよしべえ

歌舞伎(かぶき)、浄瑠璃(じょうるり)の登場人物名、またこれを扱った作品の通称。元禄(げんろく)(1688~1704)ごろの大坂で、丁稚(でっち)長吉を殺して金を奪い処刑された悪党梅渋吉兵衛(うめしぶきちべえ)がモデルだが、のち一般に侠気(きょうき)ある男達(おとこだて)として脚色。なかでも1736年(元文1)の『遊君鎧曽我(ゆうくんよろいそが)』で初世沢村宗十郎が演じた由兵衛の紫の錣頭巾(しころずきん)という扮装(ふんそう)は、型として伝わった。以後人形浄瑠璃に『茜染野中の隠井(あかねぞめのなかのこもりいど)』(1739)、歌舞伎に『男伊達初買曽我(おとこだてはつかいそが)』(1753)など多くの作が生まれたが、決定版は並木五瓶(ごへい)作、3世宗十郎初演の『隅田春妓女容性(すだのはるげいしゃかたぎ)』(1796)である。[松井俊諭]

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世界大百科事典内の梅の由兵衛の言及

【俠客物】より

…雁金五人男は1702年9月大坂岡本文弥座上演の人形浄瑠璃《雁金文七秋の霜》が最初で,《男作五雁金(おとこだていつつかりがね)》(1742年7月大坂竹本座,竹田出雲作)など多くの作を生んだ。また上方では黒船忠右衛門,梅の由兵衛など,歌舞伎・人形浄瑠璃に数々の俠客物が生まれたが,一方江戸でも,79年(安永8)7月肥前座所演の人形浄瑠璃《驪山(めぐろ)比翼塚》(源平藤橘ら作)以降の幡随院長兵衛の劇化,また1713年(正徳3)4月山村座《花館愛護桜(はなやかたあいごのさくら)》以降の十八番系の助六劇が盛行し,江戸っ子精神を代表する任俠としてもてはやされた。本朝丸綱五郎や朝比奈藤兵衛など実在しない俠客も創作され,77年5月中村座《本町育浮名花聟(ほんちようそだちうきなのはなむこ)》,1760年(宝暦10)7月竹本座《極彩色娘扇(ごくさいしきむすめおうぎ)》などの情話中の任俠として描かれている。…

【隅田春妓女容性】より

…3幕8場。通称《梅の由兵衛》。並木五瓶作。…

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