植物極(読み)ショクブツキョク

デジタル大辞泉 「植物極」の意味・読み・例文・類語

しょくぶつ‐きょく【植物極】

後生動物の卵の主軸によって定まる二つの極の一。端黄卵ではここに卵黄が多く、全割卵ではここが内胚葉になる。→動物極

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精選版 日本国語大辞典 「植物極」の意味・読み・例文・類語

しょくぶつ‐きょく【植物極】

  1. 〘 名詞 〙 動物の卵で、その主軸によって決まる二つの極のうち一つで、極体の位置する動物極に対立する極。端黄卵においては、卵黄のかたよっている側。〔いのち科学(1964)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「植物極」の意味・わかりやすい解説

植物極
しょくぶつきょく
vegetal pole

動物の卵で,極体の放出される動物極に対応する極。卵の中の種々の物質細胞の構成要素の配置は極性をもち,核は動物極に位置し,その反対極である植物極には卵黄が蓄積し胚の栄養に用いられている。端黄卵では特に植物極付近に卵黄が多く,部分割卵ではこの部分は卵割しない。全割卵ではこの部分は主として内胚葉に分化する。ウニ卵などでリチウム塩処理をした卵は,分離した植物半胚は極端に腸の大きい外原腸を形成,ときには反転した腸を分化する。この現象を植物極化と呼んでいる。植物極に活性中心をもつ植物極勾配があると考えられている。

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