(読み)ヒサギ

精選版 日本国語大辞典 「楸」の意味・読み・例文・類語

ひさ‐ぎ【楸】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 植物の古名で、「きささげ(木豇豆)」または「あかめがしわ赤芽柏)」をさしたと考えられる。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「羽嶋 椿・比佐木・多年木・蕨・薺頭蒿あり」(出典:出雲風土記(733)意宇)
  3. とうきささげ(唐木豇豆)」の古名。〔薬品名彙(1873)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「楸」の読み・字形・画数・意味


13画

[字音] シュウ(シウ)
[字訓] ひさぎ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は秋(しゆう)。〔説文六上に「梓(し)なり」とあり、その前条に「梓は楸なり」とあって互訓する。

[訓義]
1. ひさぎ、きささげ。
2. 棊盤の材に用いられ、棊盤をいう。

[古辞書の訓]
和名抄〕楸 語抄に云ふ、比佐岐(ひさき)〔名義抄〕楸 ヒサキ 〔字鏡集〕楸 ヒサキ・ヒサカキ

[熟語]
楸花楸棊楸局楸梓楸線・楸
[下接語]
奕楸・梧楸・山楸・梓楸・松楸・青楸・長楸・庭楸

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【アカメガシワ】より

…新葉が紅色の星状毛を密生し,美しい鮮紅色を呈す。また秋には黄葉し,古来,歌人に愛された楸(ひさぎ)は本種とみなされる。本州中南部から台湾,中国にかけて分布する。…

※「楸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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