木豇豆(読み)キササゲ

デジタル大辞泉 「木豇豆」の意味・読み・例文・類語

き‐ささげ【木豇豆】

ノウゼンカズラ科の落葉高木。樹皮黒褐色、葉は大きく、キリの葉に似る。夏、漏斗状で先の5裂した淡黄色の花を円錐状につける。実は秋にでき、ササゲに似て細長い。中国原産ひさぎ。きささぎ。 秋》「―を見て眠くなり旅疲れ/虚子
[補説]昔、中国で版木に用いた。→上梓

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精選版 日本国語大辞典 「木豇豆」の意味・読み・例文・類語

き‐ささげ【木豇豆・梓】

  1. 〘 名詞 〙 ノウゼンカズラ科の落葉高木。中国中南部の原産で、暖地に広く栽培され、野生化もしている。高さ約六~一〇メートル。樹皮は灰白色を帯びる。葉は長柄をもち対生または三個輪生。葉身は長さ一二~二〇センチメートルの広卵形で先は鋭く、三~五浅裂する。夏、枝先に長さ約三〇センチメートルの円錐花序を出し、大形の花を多数つける。花冠は漏斗状で先は不整に五裂し、淡黄白色で紫斑がある。果実はササゲの莢(さや)に似て細長く、長さ約三〇センチメートル、直径約一センチメートルになり下垂し、中に扁平な種子を多数もつ。種子には両端に長い軟毛が密生。果実は食用になり、煮出して飲めば腎臓病に特効がある。材は下駄(げた)を作る。アメリカキササゲは北米原産で、公園などにあり、キササゲに似るが、花はさらに大形。一般に「梓」の字を当てるが、同属の別種をさす。漢名、楸。あずさ。きささぎ。かわらぎり。《 季語・秋 》 〔書言字考節用集(1717)〕
    1. [初出の実例]「季節がら食膳に上るものと云へば、石斑魚か、たなびらか、それに木ささげ、竹の子」(出典:夜明け前(1932‐35)〈島崎藤村〉第二部)

き‐ささぎ【木豇豆】

  1. 〘 名詞 〙 「きささげ(木豇豆)」の変化した語。
    1. [初出の実例]「『はうてこぶら』といふものあり、俗間に或は角楸(キササギ)といひ、或は葒草(けたで)の事なりといふ」(出典:蘭説弁惑(1799)上)

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動植物名よみかた辞典 普及版 「木豇豆」の解説

木豇豆 (キササゲ・キササギ)

学名Catalpa ovata
植物。ノウゼンカズラ科の落葉高木,園芸植物,薬用植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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