ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「横道萬里雄」の意味・わかりやすい解説
横道萬里雄
よこみちまりお
[没]2012.6.20. 東京,世田谷
20世期後半の代表的能楽研究者,評論家。東京帝国大学文学部卒業。東京国立文化財研究所(→東京文化財研究所)に入り,芸能部音楽舞踊研究室長を経て芸能部長。東京芸術大学音楽学部教授,沖縄県立芸術大学附属研究所教授などを歴任。また,東洋音楽学会,日本演劇学会など多数の学会の理事・会長職を務めた。1950年,観世寿夫や野村万之丞(のちの野村萬),木下順二ら文芸作家とともに能楽ルネッサンスの会を結成し,戦後の能楽に新風を吹き込む中心となった。新作・復曲能にも積極的に参加し,『鷹の泉』『鷹姫』『雲林院』(古作),『三山』『武文』『舞車』などの台本著作,補綴,演出を務めた。1963年度芸術選奨文部大臣賞。1983年紫綬褒章。2011年文化功労者に選ばれた。主な著書に『能劇逍遥』(1984),『能劇の研究』(1986),『能にも演出がある』(2007)がある。(→能)
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