東京文化財研究所(読み)トウキョウブンカザイケンキュウジョ

デジタル大辞泉 「東京文化財研究所」の意味・読み・例文・類語

とうきょう‐ぶんかざいけんきゅうじょ〔トウキヤウブンクワザイケンキウジヨ〕【東京文化財研究所】

東京都台東区上野公園にある調査研究機関。国立文化財機構に属する。日本有形文化財無形文化財と、それらの保存修復技術についての研究を行う。前身東京国立文化財研究所

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精選版 日本国語大辞典 「東京文化財研究所」の意味・読み・例文・類語

とうきょう‐ぶんかざいけんきゅうじょトウキャウブンクヮザイケンキウジョ【東京文化財研究所】

  1. 東京都台東区上野公園にある文化庁所管の文化財研究機関。昭和五年(一九三〇)創設の帝国美術院付属美術研究所に始まる。同二二年国立博物館付属美術研究所となり、同二九年に東京国立文化財研究所となる。平成一三年(二〇〇一独立行政法人化され、現在名となる。文化財に関する調査研究、資料作成およびその公表を行なう。創立者黒田清輝作品を陳列する黒田記念室がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「東京文化財研究所」の意味・わかりやすい解説

東京文化財研究所
とうきょうぶんかざいけんきゅうじょ

独立行政法人国立文化財機構の文化財保護に関する総合的な調査研究の拠点施設。略して東文研とよばれる。所在地は東京都台東(たいとう)区上野公園。1930年(昭和5)、上野公園内の黒田記念館内に設立された帝国美術院付属美術研究所が前身で、1947年(昭和22)に国立博物館付属美術研究所となり、1954年東京国立文化財研究所と改称した。2014年(平成26)4月時点の職員数は40名。

 企画情報部、無形文化遺産部、保存修復科学センター、文化遺産国際協力センターの4部門をもつ。企画情報部は、文化財に関するさまざまな基礎的調査・研究を行い、その成果を出版物の刊行やオープンレクチャー、黒田記念館での展示などで発表するほか収集、蓄積された資料により形成された文化財アーカイブを資料閲覧室やウェブ上で公開する。無形文化遺産部は、無形文化財や民俗芸能風俗慣習などの無形民俗文化財の調査研究を行う。保存修復科学センターは、文化財の保存科学・修復技術のナショナルセンターとして調査・研究を行う。文化遺産国際協力センターは、文化財保護に関する国際的な情報収集と発信、保存修復に関する研究交流、文化財保護分野の人材育成のほか、海外での遺跡保存修復事業への協力や災害時の文化財救済支援などを行う。

[佐滝剛弘]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「東京文化財研究所」の意味・わかりやすい解説

東京文化財研究所
とうきょうぶんかざいけんきゅうじょ

独立行政法人文化財研究所を構成する文化財の調査・研究機関。所在地は東京都台東区上野公園。 1930年帝国美術院 (→日本芸術院 ) の付属美術研究所として設立。 1947年国立博物館 (→東京国立博物館 ) 付属美術研究所に,1950年文化財保護委員会 (→文化庁 ) の付属機関となり,1952年東京文化財研究所,1954年東京国立文化財研究所と名称変更。 1968年文化庁が発足しその付属機関となった。 2001年4月中央省庁改編に伴い文化庁所管の独立行政法人に移行,名称を東京文化財研究所と改める。日本・東洋美術の研究を行なう美術部,無形文化財としての伝統芸能,民俗芸能の継承,資料収集にあたる芸能部,科学的なアプローチから文化財の保存法を探る保存科学部,修復技術部,および国際文化財保存修復協力センターなどで組織される。

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